<話題の焦点>=大深度地下工事関連、リニア中央新幹線で脚光
今回のリニア中央新幹線の特徴は、騒音などを考慮して、ルートの8割超が山岳や地下トンネルを走行する点で。東京都や愛知県の都市部では、大半が地下40メートルより深いトンネルが必要となる。鉄道としては初めて「大深度地下利用法」が適用され、地上の用地買収や地権者への補償の必要がなく、スムーズに着工できるという。
関連銘柄としては、日本基礎技術<1914.T>に注目。同社は地盤改良など基礎工事の専業大手。足もとの業績でも、今下期は大型案件が多く、耐震補強や地盤改良の工事が拡大をみせている。
古河機械金属<5715.T>は削岩機では国内トップの実力を持ち、トンネル工事用機械では高速道路や新幹線などのトンネル掘削での実績を持っている。また、ラサ工業<4022.T>も巨礫・岩対応型掘進機を手掛けている。
鉱研工業<6297.T>は、ボーリング機器の大手メーカーで、事業機会拡大へ期待が働いている。ACKグループ<2498.T>は、グループ会社のアサノ大成基礎エンジニアリングの保有する地下水・地盤計測技術に注目が集まりそうだ。また、日本コンベヤ<6375.T>は土砂運搬用の大型コンベヤに特需が見込まれるとの思惑が人気化の発端となった。
◆主な大深度地下工事関連銘柄
銘柄<コード> 今期営業増益率 株価 PER
日基礎<1914.T> 黒字転換 383 68.3
ACKG<2498.T> 25.2 573 7.0
ラサ工<4022.T> 41.5 212 33.5
古河機金<5715.T> 39.8 214 43.2
鉱研工<6297.T> 黒字転換 498 89.2
日コンベヤ<6375.T> 60倍 137 42.6
※株価は10日終値(単位:%、円、倍)
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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