1. 会社概要
エラン<6099>は、介護医療関連事業としてCSセットを展開している。病院や介護老人保健施設等の入院患者・入所者が、身の回り品を準備しなくても「手ぶらで入院・面会・退院」できるように入院・入所生活に必要な日常生活用品を提供する、入院セットサービスである。同社はCSセットを組織的にビジネス展開したパイオニアで、独自に蓄積したノウハウを強みとして後発他社を圧倒的にリードしている。
グループの拠点は、本社(長野県松本市)、東京オフィス(東京都中央区)、全国の営業拠点・事業所(顧客対応業務)24ヶ所、及び物流センター1ヶ所である。グループの子会社は、個人請求・カスタマーサポート部門を分社化して2019年4月に業務開始したエランサービスと、沖縄県内における新事業を目的として2021年4月に設立した(株)琉球エランである。海外展開については、インドのリネンサプライ市場への進出等を視野に入れて、2018年11月にインドの医療関連商品卸会社Boston Ivy Healthcare Solution Pvt. Ltd.(以下、BIHS)に出資、2021年2月にインドの病院向け洗濯会社Quick Smart Wash Pvt. Ltd.(以下、QSW)に出資した。
2. 沿革
1995年2月に寝具販売業を目的として神奈川県相模原市に(有)エランを設立し、1997年10月に(株)エランに組織変更した。2001年6月に本社を長野県松本市(南原)に移転、2003年5月に介護医療関連事業としてCSセットを開始し、2012年9月に本社を現在の長野県松本市(出川町)に移転した。その後、営業拠点を全国展開するとともに、2019年4月に子会社のエランサービスが業務開始、2020年1月に東北地方で同様の入院セットサービスを提供していた完全子会社のエルタスクを吸収合併、同年3月に医療従事者向け白衣等を企画・製造・販売するクラシコ(株)と資本業務提携、2021年4月に子会社の琉球エランを設立した。株式関係では、2014年11月に東京証券取引所(以下、東証)マザーズに新規上場、2015年11月に東証1部に市場変更、2022年4月の東証の市場区分見直しに伴って東証プライム市場に移行・上場した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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