国内では、コロナの影響により市場の停滞感があるものの三和シヤッターの売上高は5.3%の減収に留まった。短期小型物件の遅れなどが響き、ビル・マンションドアなどを除きマイナスとなったが、受注は物流施設需要などにより重量シャッター、ビル・マンションドアなどが好調に推移している。三和シヤッターの営業利益は減収分を売価アップとコスト削減でカバーするが0.5%の減益国内子会社は2019年10月より連結した鈴木シャッターの連結効果と、三和タジマなどが好調を維持し、大幅な増収増益となった。
米国では売上高が現地通貨ベースで0.8%増収。ガレージドアが+3.2%、開閉機が+30.2%増収と住宅向けが堅調であり、特にホームセンターやeコマース向けが大きく伸びた。コロナ影響があり、需要減により商業用は苦戦しているが、住宅関連を中心に回復が顕著である。営業利益は商業用の量不足や開閉機の一時的な販売コスト増により現地通貨ベースで3.9%の減益だが回復基調にある。
欧州では売上高が現地通貨ベースで5.0%の減収。新規連結効果でヒンジドアは+0.7%の増収となったが、ガレージドア9.9%減、産業用ドア5.6%減と減収となった。営業利益でも現地通貨ベースで31.9%の減益。1年を通してコロナ影響が大きいものの、住宅向けを中心に回復傾向にある。
アジアでは、新規連結の鈴木シャッター香港の効果が大きく、売上高+8.3%の増収。香港や台湾が好調に推移し営業利益は黒字となった。
同社グループでは、コロナ禍においても、社会に不可欠な事業として、感染防止対策を万全に施しながら原則稼働を維持しており、ポストコロナを見据えた需要への対応にも取り組んでいる。また、コロナウイルス感染症拡大の影響で景気が悪化する中、着実な施工の実施等による売上の確保、原価率と販売管理費の低減に努めた。
2021年3月期通期については、売上高が前期比4.6%減の4,200.00億円、営業利益が同12.3%減の300.00億円、経常利益が同13.4%減の290.00億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同16.8%減の180.00億円とする、2020年10月30日に公表した業績予想を据え置いている。
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