日立線の１１年３月期営業利益は８０億円、３期ぶりの営業黒字化目指す

　日立電線は３０日午後零時、１１年３月期連結の業績予想を発表した。売上高は４３００億円（前期比１５．５％増）、営業損益は８０億円の黒字（前期は６３億８１００万円の赤字）、最終損益は４０億円の黒字（同９１億１０００万円の赤字）を想定する。電線・ケーブル事業は、産業用・電力用ケーブルの建設向けが低水準で推移するが、機器用電線および配線部品は産業・工作機械向け、民生機器向けとも増加する見通し。情報通信ネットワーク事業は、インテグレーション事業が堅調に推移する。高機能材料事業は、化合物半導体用が赤色・赤外ＬＥＤ（発光ダイオード）向けの競争が激しいが、高周波デバイス用やＬＤ（レーザーディスク）向けは好調に推移。ＴＡＢはメモリー用で新製品への切り換えが進む。自動車用部品は最終需要の回復や北米子会社の事業構造改善により収益が改善する。伸銅品は銅管の国内需要が縮小する。

　配当は中間配・期末配とも２．５円の計５円（１０年３月期も同じ）を予定。併せて発表した新３カ年計画「プラン“ＢＲＩＤＧＥ”」（１１年３月期－１３年３月期）では、最終年度の売上高５０００億円（１０年３月期見込み比３４．２％増）、経常損益２５０億円の黒字（１０年３月期は４９億円の赤字）、海外売上高比率３８％（同２５％）を想定している。

　株価は強気の中計発表にもかかわらず、反応薄。午後１時１９分現在、前日比８円高の２７２円を付けている。



［ 株式新聞速報ニュース／ＫＡＢＤＡＳ－ＥＸＰＲＥＳＳ ］

提供：モーニングスター社