決算売り反応は過剰で見直し余地十分の実力株
時価総額:1576億円
PER:31.40倍
PBR: 0.94倍
非鉄金属の大手でエレクトロニクス分野における機能材料を広範にわたって手がける。銅箔では世界トップクラスで、自動車部品や半導体材料、フラットパネルなど高付加価値製品の製造においては欠かせない存在感を示す。
業績面においては8/8に第1Q決算発表を行うとともに上期業績を50%超下方修正した見通しを発表。続く11/11には中間決算ならびに通期で46.2%減の下方修正を発表し、金属在庫の悪化や自動車部品の販売量減を主因としている。しかし、夏場以降では金属価格が徐々に回復傾向にあることや半導体分野の底入れ、高付加価値製品需要がボトムを打って回復が見込まれることなどから業績は今後改善に向かうものとみる。
また、9/20にはマクセルが硫化物系固体電解質を使用したコイン形全固体電池を開発し、9月上旬からサンプル出荷を開始と伝わっており、これには同社材料が使われている。
株価は上記中間決算発表後に急落となったが、足元では下値を固める動きが続いている。直近ではみずほ証券、三菱UFJが大量保有報告を発表、順次、貸株の在庫確保に乗り出す動きが出てきているとみられるが、9月にゴールドマン・サックスが5%超保有の大量保有を報告していることからも、ここからの下値はおよそ限定的と考える。今後は需給面の整理が進むとともに景気浮揚への転換期待で株価も底入れ反転の動きが示現してくるだろう。
12/12追記 12月に入り大手証券会社が軒並み目標株価を引き上げている。先週末より上昇の兆しが表れ始めており、決算後の急落の窓埋めなるか見ていきたい。