■株式見通し:米国同様、成長株から割安株へのシフトとなるか
■楽天G、2Q営業損失1008億円、コンセンサス範囲内
■前場の注目材料:パナソニック、中国新工場を稼働、換気機器など23年度20万台
■米国同様、成長株から割安株へのシフトとなるか
12日の日本株市場は、堅調な相場展開が見込まれる。11日の米国市場ではNYダウが220ドル高だった。7月消費者物価指数(CPI)の伸びが一段落しインフレ高進への脅威が後退。金融引き締めを急ぐ必要性が示されなかったため、買い安心感に繋がっている。インフラ投資が回復を強めるとの期待も根強く、ダウは終日堅調に推移。一方で、成長株から割安株へのシフトにより、ナスダックは続落だった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円高の28230円。円相場は1ドル110円40銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになろう。日経平均は心理的な抵抗だった28000円を突破してくることにより、28000円~28500円のレンジを意識したトレンド形成が期待されてきそうである。ただし、米国では成長株から割安株へのシフトが見られていることもあり、昨日弱い値動きを見せていた東エレク<8035>、ソフトバンクG<9984>、アドバンテスト<6857>などが引き続き弱い値動きとなるようだと、日経平均の重荷になりやすいと考えられるため、値がさハイテク株の動向には注視する必要がありそうだ。
また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済活動の正常化への遅れに対する警戒から積極的な上値追いは限られやすく、買い戻しなどの需給要因が中心。先物市場ではクレディスイスがショートカバーの動きを見せてきており、明日のミニSQに向けてヘッジ対応の動きなども注目されるところであろう。日経平均はテクニカル面で25日線を上放れてくるほか、一目均衡表では基準線を突破。75日線や雲下限が位置する28500円辺りが意識されてくる。
物色の流れとしては指数インパクトの大きい値がさ株の動向を睨みながら、ややバリューシフトを意識か。また、中小型株の決算発表は本格化するなか、好業績銘柄には個人主体の資金が集中する動きが見られている。そのほか、政策に絡んだ銘柄などへの循環物色になりそうである。
■楽天G、2Q営業損失1008億円、コンセンサス範囲内
楽天G<4755>が発表した第2四半期(1-6月)業績は、営業損失が1008.89億円だった。コンセンサス(1005億円程度の赤字)の範囲内。携帯事業で自社回線エリアの拡大を目的とした基地局設置の投資や減価償却費などのコスト負担が響いた。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(28070.51、+182.36)
・NYダウは上昇(35484.97、+220.30)
・シカゴ日経先物は上昇(28230、大阪比+160)
・VIX指数は低下(16.06、-0.73)
・米原油先物は上昇(69.25、+0.96)
・米長期金利は低下
・海外コロナワクチン接種の進展
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・パナソニック<6752>中国新工場を稼働、換気機器など23年度20万台
・ニコン<7731>米エイバと協業、センシング技術活用
・村田製<6981>JR守山駅前に開発新拠点、25年度始動
・横浜ゴム<5101>23年稼働予定の印工場に追加投資、農機タイヤなど日量123トン
・シマノ<7309>DXで業務改革、年内にロードマップ策定
・日鋳鉄管<5612>劣化マンホール、市民が情報収集、ホール・アース×日本鋳鉄管が実証
・フェローテク<6890>DCB基板増産、中国で月100万枚
・中外薬<4519>パネル検査、血液でがん遺伝子解析
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 7月国内企業物価指数(前年比予想:+5.0%、6月:+5.0%)
<海外>
・特になし
<ST>
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