「台風8号」関連との位置づけも?
自動車用金型やマンホールなど鋳物が主力。2016年に創立100周年を迎える老舗メーカーです。
「マンホール=成長産業」というイメージは浮かびませんが、マンホールから派生した電線共同溝鉄蓋(電線を地中化する際の蓋)が好調です。
政府・自民党は、電線の地中化を促す新法を制定する検討に入ったと、6月19日の日経新聞朝刊が報じました。
国内の電線地中化は遅れています。ロンドンやパリ、香港など主要都市が地中化率『100%』なのに対して、東京23区でもわずか「7%台」と低水準にとどまっているそうです。
2020年の東京五輪が決まり、景観を損なう電柱をなくそうという流れは自然な事です。
しかも、無電柱化は景観だけではなく、防災の面でも利点があります。台風や落雷で電線が切れる心配はありませんし、救急車や消防車が通行しやすくなるという効果が指摘されているからです。
公共事業の無駄遣いが厳しく指摘されるご時世で、地域住民の賛同を得やすい無電線化は、今後も拡張することが予想されます。
日経新聞の記事では、費用がかかる「電線共同溝方式」に代わって、直接地下に埋める方式の普及を勧めるとありましたが、防災面からは電話、水道、ガスなどのライフラインをまとめて埋設する『共同溝』方式の方が優れていると考えられます。
大型の台風8号の日本列島上陸で、防災への意識が高まっていますので、防災関連としての連想物色も働くものとみております。
小野山 功