サービスライン別の業績について、金融事業の売上高は前年同期比10.4%増の27.26億円となった。地銀・都銀、取引所、保険、証券、クレジットの各分野のソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開している。注力している生損保関連分野において、大型マイグレーション案件の受注が順調に拡大できたこと、及び、地銀・都銀、取引所分野においても中型案件の受注拡大、新規案件の獲得ができたことにより堅調に推移した。
産業流通事業の売上高は同8.1%増の18.98億円となった。産業流通、マイコン、医療の各分野のソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開している。主力の産業流通分野については、流通システム案件、医薬システム案件を中心に継続して堅調に推移した。また、医療分野においては下半期に複数の大規模案件が受注できたことにより大きく伸長した。一方、マイコン分野は、開発の延期、縮小の影響が残っているものの、家電案件、車載案件を中心に引き合いは活発になってきている。
社会公共事業の売上高は同16.3%増の16.84億円となった。電力ICT分野、社会インフラ分野、メディア情報分野、公共分野、文教・教育系分野のソフトウェア設計開発及び運用保守を中心に事業を展開している。主力の電力ICT分野、メディア情報分野については堅調に推移している。また、公共分野も自治体及び独立行政法人向けの案件は堅調に推移しており、下半期は上半期に比し、受注も増加傾向になってきている。なお、自治体標準化、ガバメントクラウド案件は本格始動を前に準備段階であり、緩やかな立ち上がりとなっている。
ITイノベーション事業の売上高は同20.2%増の5.86億円となった。システム全体を支えるフロントシステムエンジニアとして、受託開発、運用保守を中心に事業を展開している。金融機関における自社運用のサーバから仮想サーバ、クラウドサーバへの移行ニーズを計画通り受注拡大に結 び付けることができた。また、クラウドを中心とした案件の獲得に注力した結果、継続して案件を受注できたことにより業績は堅調に推移した。
2025年3月期通期の業績予想については、売上高が前期比6.0%増の73.08億円、営業利益が同1.5%増の6.00億円、経常利益が同0.6%増の6.36億円、当期純利益が同8.7%増の4.80億円を見込んでいる。同社は2024年4月1日にヒューマン&テクノロジーの全株式を取得したことから、2025年3月期第1四半期より連結財務諸表を作成する。2025年3月期の連結業績予想については現在精査中であり、明らかになり次第、速やかに公表するとしている。
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