賃貸住宅事業の売上高は前年同期比12.6%減の65.74億円、セグメント利益は同41.1%減の3.65億円となった。当第3四半期累計期間における営業活動については、優良紹介先(金融機関、コンサルタント、士業、不動産業者等)の開拓に努め、優良物件の見学会の開催を推進したほか、顧客の獲得に向けて新たなパートナーズ組織の発足、金融機関との関係強化等、新規情報源の開拓に注力してきた。また、原価高騰への対策として、生産性向上に努めたほか、購買先の多角化、新型式の運用開始による原価低減、賃貸経営事業との連携強化による賃料への適正な価格転嫁を実施した。さらに、「東京ゼロエミ住宅」仕様についてオーナーへの提案を推進し、併せてその付加価値を考慮した販売単価の見直しを実施した。新商品販売に向けた取り組みとしては、新たな空間設計による付加価値と独自性の高いアパートの開発・研究を推進し、若者の思考・居住性・多様性や利便性について共立女子大学とアパートの暮らしをテーマとした共同研究、千葉工業大学及び東京理科大学と遮音性能向上に関する共同研究を行ってきた。加えて、千葉工場では、品質マネジメントシステム(Quality Management System)の国際規格である「ISO9001」の認証を取得しており、品質向上と付加価値の創造に努めてきた。その他、専門的な資格を有する優良な技術者の確保や幅広い経験を持つ営業コンサルタントの増員等による人員増強に加え、人財育成にも積極的に取り組んだ。当第3四半期累計期間における引き渡し棟数の実績は54棟(計画56棟)、着工棟数の実績は69棟(計画62棟)となり、着工棟数は計画比で増加したが、引き渡し棟数及び着工棟数がともに好調であった前年同期並みの水準には至らなかった。
賃貸開発事業の売上高は同9.8%増の42.90億円、セグメント利益は同41.4%増の6.84億円となった。当第3四半期累計期間における営業活動については、外部設計事務所を起用することで、新規仕入物件における空間設計仕様、外観・外構計画を改善し、賃料設定の見直しに取り組んだ。また、社内外における組織力の強化を図った。加えて、全物件に「東京ゼロエミ住宅」仕様を採用し、高い断熱効率を実現し好評を博した。その他、富裕層が好む資産価値・希少性の高い角地にターゲットを絞り込んだ仕入活動、販売手法の見直しによる資金効率の改善に取り組んだ。前期に契約済の物件の引き渡しが第1四半期に集中したことに加え、積極的な営業活動により、計画外の販売実績を確保できたため、増収増益となった。
賃貸経営事業の売上高は同7.8%増の69.69億円、セグメント利益は同23.9%増の8.50億円となった。当第3四半期累計期間においては、前期から引き続き受託営業活動に努めた結果、当第3四半期末の管理戸数は12,267戸(前期末比224戸増)となった。また、新たにオーナー向けのステータス別サービスの運用を開始しオーナーの満足度の向上に努めたほか、外部の賃料AI査定システムを活用しオーナー目線での資産価値の向上を図る積極的な提案等オーナーとの対話を通して信頼関係の構築に努め、リピート受注や賃貸管理業務のリプレースによる管理戸数の増加を目指してきた。加えて、専任の賃貸仲介協力業者の組織「セレリーシングパートナーズ」(2023年11月末で16社)において、委託契約の内容見直しにより協力業者との関係強化を一層図り、さらにメンテナンス協力業者の組織「セレメンテナンスパートナーズ」(2023年11月末で10社)の協力のもと、新定額精算商品「セレスマートリペアシステム」を販売開始する等、ゲスト(入居者)及びオーナーの満足度につながるサービス面の維持・向上に努めた結果、高水準の入居率(2023年11月末で98.1%)を維持できた。
2024年2月期通期については、売上高が前期比7.7%増の230.13億円、営業利益が同1.3%減の12.17億円、経常利益が同1.6%減の12.35億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.7%減の8.22億円とする10月12日に上方修正した連結業績予想を据え置いている。
<SI>
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