1. 2024年12月期の業績予想
2024年12月期の業績予想について同社は、期初予想を据え置き、売上高を前期比7.1%増の49,500百万円、営業利益を同4.4%増の5,200百万円、経常利益を同4.9%増の5,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同5.3%減の3,500百万円と増収増益基調が継続する見通しである。なお、親会社株主に帰属する当期純利益のみが減益となるのは、上期と同様に一過性要因(投資有価証券売却益等)のはく落によるものである。
需要が拡大している半導体や医療系、先端技術に関わるソフト開発等の好調な顧客ニーズを背景として、売上高、営業利益ともに順調に拡大する見通しである。また、デジタル・スパイスによる航空宇宙関連や外国籍人材の受け入れが進んできた農業関連分野についても、業績の伸びに寄与する想定となっているようだ。
2. 弊社の見方
上期業績が計画を上回る進捗であったにもかかわらず通期予想を据え置いたのは、経済情勢における先行き不透明感を慎重に判断したことが理由と考えられる。弊社では、新卒者採用を含め上期稼働率が好調に推移したことや、グループ各社もそれぞれ堅調に推移していることなどから、業績予想の達成は十分に可能であると判断している。また、外国籍人材の受け入れが進むとともに、具体的な動きが出来てきた農業関連分野や、着々と拠点数を増やしながら、新たな領域(シニア向け住宅事業)にも着手した訪問介護事業についても、今後どのようなペースで業績の伸びに寄与していくのか、追加的な業績の変動要因として注視する必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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