神東塗、今期経常を赤字拡大に下方修正、配当も無配転落

　神東塗料 <4615> [東証Ｓ] が10月27日大引け後(15:00)に業績・配当修正を発表。23年3月期の連結経常損益を従来予想の5億円の赤字→12億円の赤字(前期は2.4億円の赤字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。
　同時に、4-9月期(上期)の連結経常損益も従来予想の4億円の赤字→5億円の赤字(前年同期は0.9億円の黒字)に下方修正し、赤字幅が拡大する見通しとなった。

　業績悪化に伴い、従来2.5円を計画していた期末一括配当を見送り、21期ぶりに無配転落(前期は2.5円)とする方針とした。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　2023年３月期第２四半期連結業績予想につきましては、ウクライナ情勢及び円安傾向も相まって、原材料価格の騰勢に収まる気配がない一方、当社は2022年４月28日付「当社製の一部製品に係る不適切行為に関する調査報告書公表のお知らせ」等で既報のとおり、当社製の一部製品に関し判明しました品質不適切行為の影響で、６月に公表しました製品価格改定が遅れました。また、品質不適切行為に関する補償費用等として305百万円を特別損失に計上する予定です。この結果、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに前回の予想を下回る見込みとなりましたため、公表することといたしました。通期予想につきましても、上記の第２四半期連結業績予想の修正結果に加えて、遅れております製品価格改定の成果を一定程度織込み、労務費や広告宣伝費等の削減による改善を見込む一方、原材料価格の動向は一時の高騰からは落ち着くと予想するものの、前回予想との比較では依然として高止まりし収益を圧迫している影響が大きいと見込んでおります。こうした足元の状況を勘案し新たに想定した結果を業績予想に反映しております。なお、品質不適切行為に関して、補償費用等をはじめとする損失が2023年３月期第３四半期会計期間以降に新たに発生し、当社の業績に影響を与える可能性がありますが、現時点で合理的に見通すことが困難であることから、通期予想の修正には織り込んでおりません。

　当社では、経営上重要と考えております株主の皆様への剰余金の配当につきましては、業績、配当性向並びに今後の事業展開に必要な内部留保の水準等を総合的に勘案することを基本としております。2023 年３月期の剰余金の配当予想につきましては、今回の連結業績予想の修正により、親会社株主に帰属する当期純損失が多額となる見込みとなりましたため、これまで１株当たり2円50銭としておりました期末配当予想を、誠に遺憾ではございますが無配に修正させていただきます。株主の皆様には深くお詫び申し上げますとともに、早期に復配できるよう努めてまいりますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。