今期は同社が成長加速フェーズと位置付ける現中期経営計画の最終年度である2026年3月期の業績見通しとして、売上高2,000百万円、営業利益160百万円、営業利益率8.0%を掲げた。計画策定時の目標数値を踏襲したもので、国内の経済動向に不透明感がありながらも、2025年3月期までの成果を踏まえて実現可能と判断した。2027年3月期以降の飛躍フェーズに向けた協業ネットワークと導入事例の拡大が進んでいることを考慮し、2026年3月期中に次期中期経営計画を発表する予定である。
2026年3月期は現在の主力サービスからなる既存領域の成長と合わせ、新領域のスケール化により業績拡大を図ることでさらに成長を加速させ、数値目標を達成する考えだ。今後の成長戦略として、同社の武器であるリテールデータをコアバリューとするとともに、高いソリューションの拡張性とエンパワーメントな組織力によって加速度的な成長の実現を目指している。また2025年3月期に大きく拡大したパートナー各社との協業によって得た「販路」と「ツール」を梃に、「顧客拡大」「単価上昇」「業容拡大」を推進する。顧客拡大では、パートナー各社との協業を生かすことで大企業から中堅・中小企業まで拡販し、単価上昇策としてはソリューションの拡充や販売強化によるアップセル・クロスセルを推進する。業容拡大としては守りのDX(コストコンサルティング等の支援)を展開する。弊社では、これらの方針を踏まえて発表される次期中期経営計画の内容に注目したい。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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