「Safie」はサブスクリプション型で提供される録画サービスであると同時に、録画以外に様々な映像分析サービスや連携サービスを追加することができるプラットフォームとなっている。「Safie」の特徴は、高画質・安価・安全で、誰でも簡単にスマートフォンやパソコンで使えることであり、小売・外食・不動産・建設・警備・自治体などの幅広い業界で活用されている。これらの業界での活用については防犯という用途にとどまらず、作業工程や施設の状況を見える化するなど、生産性向上や業務改善のための導入が広がっている。直販のほかに、大手企業を中心に100社以上の販売パートナー網を構築しており、販売パートナー経由の売上高割合は56%となる。NTTグループ、Canonグループ、SECOMグループ、関西電力グループなどと資本・業務提携。2024年3月末のARR(年間経常収益)は97.3億円(前年比26.1%増)、課金カメラ台数は24.5万台で市場シェア54%。
24年12月期第1四半期の売上高は前年同期比36.5%増の3,446百万円、営業損益は99百万円の赤字(前年同期は182百万円の赤字)で着地した。従来機種より単価の高いSafie Oneの販売が好調だったほか、屋外案件や設置工事が必要となる案件を丁寧に受託できる体制が整いつつあり、スポット収益を順調に積み上げた。売上高に対するリカーリング収益の割合は70%を超えており、売上総利益率は49.4%で着地した。24年12月期の売上高は前期比20.2%増の14,200百万円、売上総利益は同24.7%増の7,070百万円の見通し。
同社は売上高成長率20~25%成長を想定して調整後営業利益の黒字化を2026年通期よりも前倒しして達成することを目指している。ARR及び課金カメラ台数の推移が堅調に増加するなか、リカーリング収益の高いため、中長期的なトップラインの成長は想定しやすい。今後は営業黒字への転換のタイミングを見極めたいところだが、順調に赤字幅を縮小していることから黒字転換は近い将来に達成しそうだ。株価は上場来高値4000円を付けて以降、直近は500円から900円のレンジで推移している。底値圏での推移が続く中、トップラインの成長とともに株価推移にも注目しておきたい。
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