■地政学リスクを警戒した持ち高調整
■ローソン、2Q経常利益 52.4%増 479億円
■前場の注目材料:AZ丸和HD、M&A加速100億円投資、外食物流参入も視野
■地政学リスクを警戒した持ち高調整
16日の日本株市場は、売り一巡後はこう着感の強い相場展開が見込まれる。13日の米国市場はNYダウが39ドル高、ナスダックは166ポイント安だった。JPモルガンやシティの予想を上回る決算を手掛かりに買い先行で始まった。その後、10月ミシガン大学消費者信頼感指数の悪化を嫌気した売りに押され、NYダウは上げ幅を縮めた。シカゴ日経225先物清算値(12月限)は、大阪比365円安の31885円。円相場は1ドル149円60銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。日経225先物はナイトセッションで節目の32000円を割り込んだことから、先週の大幅なリバウンドに対する反動が警戒されそうだ。ミシガン大学消費者信頼感指数では1年先のインフレ期待が予想を上回ったことからインフレ懸念が再燃したほか、中東情勢の緊迫化によってNY原油先物相場が大幅に上昇したことも重荷となった。特にJPモルガンの決算評価も買い一巡後は上げ幅を縮めていたこともあり、中東情勢への警戒が重荷となっているようだ。
そのため地政学リスクを警戒した持ち高調整の流れが継続する可能性があることから、積極的な売買は手控えられそうだ。国内においても先週末には決算や業績修正が多数発表されていた。上方修正などポジティブな内容の企業へは個別での資金流入が見込まれるものの、反対に利益確定に向かわせるようだと、より持ち高圧縮に向かわせる可能性がある。
先週末の取引終了後に決算を発表したところでは、高島屋<8233>、メタリアル<6182>、サーバーワークス<4434>、ローソン<2651>、エーアイ<4388>、良品計画<7453>などが評価されそうだが、反応が限られるようだと持ち高調整の動きが強まりそうだ。また、先週はレーザーテック<6920>が連日で売買代金トップとなるなど資金が集中していた。本日は売りが先行することになろうが、売り一巡後の底堅さを見極め、相場全体のセンチメントを確認することになりそうだ。
■ローソン、2Q経常利益 52.4%増 479億円
ローソン<2651>が発表した2024年2月期第2四半期業績は、営業収益が前年同期比11.1%増の5454.92億円、経常利益は同52.4%増の479.09億円だった。国内コンビニエンスストア事業において、前年に本格導入を開始した「無印良品」の導入店舗数は8月末日現在12484店舗となった。人流の増加に伴いカウンターファストフード、ソフトドリンク及び米飯の売上が伸長したほか、店内調理サービス「まちかど厨房」や化粧品などの売上が伸長した。
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(33670.29、+39.15)
・米原油先物は上昇(87.69、+4.78)
・米長期金利は低下
・活発な自社株買い
・米国景気は拡大
・日銀は金融緩和を継続
・AZ丸和HD<9090>M&A加速100億円投資、外食物流参入も視野
・トヨタ自<7203>全販売店で統合管理システム運用、生産から納車可視化
・パナソニックHD<6752>米子会社、英社買収、通販物流システム強化
・ダイセル<4202>無針注射器の市場開拓、米社と提携・医療機器参入へ新会社
・トヨタ自<7203>SUV「ライズ」注文取り消し、ダイハツ不正影響
・ニッケ<3201>反毛繊維増産、古着を再原料化
・丸紅<8002>タイ化粧品に59億円出資、東南ア需要取り込み
・コスモエネHD<5021>関電と、大阪南部でCCS供給網検討
・豊田通商<8015>軽油船にバイオ燃料供給、福岡市と実証
・住友ゴム<5110>RFID搭載市販タイヤ発売、使用状況・走行履歴を分析
・NTN<6472>0.6mm径の滑り軸受量産へ、超小型ファン用
・KOA<6999>抵抗検出型電流センサー開発、25年めど投入
・キヤノン<7751>「ナノインプリント」実用化、半導体露光装置を発売
・CTC<4739>生成AI環境構築サービス、業務・目的に特化
・タキロンシーアイ<4215>ポリカ樹脂成形で車部品に参入
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・13:30 8月鉱工業生産改定値(速報値:前月比0.0%)
<海外>
・特になし <ST>
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