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2022/05/17 - ジーネクスト(4179) の関連ニュース。 2022年3月期 通期サマリー(ハイライト)横治祐介氏(以下、横治):2022年3月期通期の決算説明を行います。アジェンダのとおり「エグゼクティブサマリー」「2022年3月期通期業績ハイライト」「202

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ジーネクスト、クラウド事業のARRは+30.3%で力強い成長を継続 月次解約率も0.03%で順調に推移

投稿:2022/05/17 15:00

2022年3月期 通期サマリー(ハイライト)

横治祐介氏(以下、横治):2022年3月期通期の決算説明を行います。アジェンダのとおり「エグゼクティブサマリー」「2022年3月期通期業績ハイライト」「2023年3月期通期業績予想」「中期的な成長に向けて」の項目の順にご説明します。

まずは、エグゼクティブサマリーです。2022年3月期は通期で苦戦したものの、クラウド事業のARRの成長率はプラス30.3パーセントと、引き続き力強く成長しました。また、弊社の今後のビジネスモデルに不可避の月次解約率は平均0.03パーセントと、非常に順調に推移しています。

2022年3月期 通期サマリー(トピックス)

その他の通期のサマリーです。グローバルプラットフォーマーであるジェネシスクラウドサービス株式会社との日本初のパートナーシップ、サントリーグループへの導入など、利用シーンの拡大事例を創出しました。

また、新規事業領域として、日本初となる株主対応のDXプラットフォームである「優待WALLET」をリリースしました。

2022年3月期 通期業績サマリー

2022年3月期通期の業績サマリーです。売上高は4億9,500万円と、予想より若干上振れて着地しました。予想に対して売上原価および販管費が改善した結果、営業損失以下の各段階損失も予想より上振れて着地しています。

2022年3月期 四半期毎売上推移

四半期ごとの売上推移です。ストック売上比率の向上、受注の後ろ倒しの影響により、四半期ごとの売上偏重は是正傾向となっています。また、毎月の安定的な収益であるストックの売上が成長しており、基盤が整いつつあると考えています。

2022年3月期 四半期毎売上推移

四半期ごとの売上推移です。クラウド事業のARRは過去3年間でCAGRプラス61.1パーセント、前期も第4四半期の累計でYoYプラス30.3パーセントと、引き続き力強く成長しており、フロー型からストック型への移行は順調に継続しています。

月次解約率の推移

弊社において重要な指標である、月次の解約率の推移についてです。過去12ヶ月平均の月次解約率は0.03パーセントと、引き続き非常に高いレベルで推移しており、過去最低水準に到達しました。あらためて、弊社のプラットフォームが、お客さまから高い満足を得ていると考えています。

2022年3月期 通期業績修正の要因整理と期中に講じた対策

2023年3月期業績予想です。まずは、先日行った通期の業績修正についてあらためてご説明します。業界構造、環境変化、例えば新型コロナウイルスなどの影響を見誤り、それまで受注の大半を占めていた業界・団体経由でのオフライン活動が停止したことが引き金となり、導入遅延や先送り案件がいくつも重なり、下方修正となりました。

実際の詳細な要因の1つ目は、業界構造、市場の変化による投資方針の変更です。具体的には、投資の優先度としてチャットなどへの先行投資や、BPOニーズ自体の拡大などが挙げられます。2つ目は、オフラインでのホットリード獲得の難易度の上昇、苦戦です。

3つ目は、1日あたりの商談社数の低下、営業担当者1人あたりの商談社数が非常に低下したことが挙げられます。4つ目は、導入意思決定のリードタイムの長期化、延期によるプロジェクト開始、キックオフの遅延などが要因であると認識しています。弊社では、本修正を非常に重大なことであると捉えるとともに、次の対策を講じてきました。

1つ目は、新規事業領域への先行投資、営業リソースの優先的配分の実施です。2つ目は、オンラインでの商談機会の創出です。ウェビナーを用いたWebでの相談会などを実施しました。そのような中で、さらにファンコミュニティを組成し、ユーザー会やパートナー勉強会などを実施することにより、大手SIer会社、BPO会社をはじめとするパートナーとの連携を強化しました。

3つ目として、セールスの採用を強化しました。また、営業協力会社も積極的に活用していきます。4つ目にプリセールス部隊を組成し、営業の初期段階からパートナー企業をサポートすることで、受注速度の向上や導入の意思決定リードタイムの短縮化に貢献しました。

このような施策をもとに、現在は市場環境の変化に対して、早急かつ継続的な対応を進めており、その結果、現時点で今期以降のストック売上が安定的な収益として見込まれています。

2023年3月期の大方針について

2023年3月期は4つのテーマを大方針に、中長期での安定的かつ非連続的な成長を目指していきます。

1つ目が「収益構造をフロー型からストック型へ前期から引き続き重点移行」、2つ目が「事業提携、アライアンスなどパートナービジネスを積極的に展開」、3つ目が「Discoveriezの機能改善・新規事業の開発に引き続き投資」、4つ目が「新規事業領域は販路拡大フェーズへ」ということで、より力を入れていきます。

2023年3月期の成長実現性について

今後の成長の実現性についてです。今期においては、既存事業、新規事業の成長率、立ち上がりなどを考慮し、売上高は6億5,000万円から7億2,000万円のレンジ方式を採用しています。

売上構成はフロー型からストック型への移行を実施し、今期以降に安定的な収益を計上する予定です。2023年3月期においては、すでに非常に多数の受注が進んでいることから、今期の受注として、すでに50パーセント近い伸びを見込んでいます。

そのため、リカーリングレベニューの向上とともに、ストック比率が売上の半分以上に上昇する見込みとなっています。

中期的な成長(FY23~25年3カ年)に向けたメッセージ

最後に、中期的な成長に向けての我々のメッセージをお伝えします。創業より21年が経過し、2021年3月25日の上場以降も、当社を取り巻く環境は非常に大きく変化してきました。

経産省が公開したDXレポートにおいて、競争力強化の鍵はDX推進だと言われています。しかし、既存システムがDX推進の大きな壁となり、このままでは大きな経済損失が生じると警鐘が鳴らされています。いわゆる「2025年の崖」と呼ばれているものです。

一方、いまだに多くの企業で十分なDXが進んでいない状況です。我々がさまざまな企業にヒアリングしたところ、部門ごとの業務に合わせて複数のシステムをバラバラに導入していたり、現場の事情論に合わせてさまざまなことを行ったりと、情報が分散して重要な情報の所在がわからず、経験と勘に頼っていることが大半でした。この情報の分断が現状に悪影響を及ぼしていると感じています。

中期的な成長(FY23~25年3カ年)に向けたメッセージ

そのような中で、当社は創業以来、顧客対応のDXを中心に顧客接点と対応情報をサプライチェーン全体に一気通貫で行き渡らせる仕組みを提供してきました。そして、非常に多くの実績があり、多くの評価をいただいています。この仕組みは、「つなげる・まとめる・利活用する」というステップで構成されており、それが「Discoveriez」の大きな強みとなっています。

「Discoveriez」は、各部門にバラバラに点在する非効率なツールをまとめたり、置き換えとして応用が効くほか、全社や取引先でも活用できるプラットフォームとなっています。そのため、多くの方にご利用いただくことができると考えており、それにより日本のDXを加速する一翼を担いたいと考えています。

さらに、日本ではエコシステムを構築できる国産のITプラットフォーマーが少ないのが現状です。我々としては、国産のプラットフォーマーが元気になることで、日本のITをより活性化できると信じています。

引き続き、日本のITにおける情報の分断をなくし、最適な情報伝達・共有ができるプラットフォームを拡張することで、現場の業務を楽にして、エコシステムを実現できる会社を目指していきます。

中期的な成長(FY23~25年3カ年)を達成するための行動指針

当社は、エコシステムを構築するプラットフォーマーとして成長していくことを宣言します。そして、企業活動における情報の分断をなくすため、他社サービスや基幹システムとの連携や、幅広くご利用いただくためのパートナー拡大の戦略を推し進めていきます。

また、販売ネットワークの拡大や新たなサービスを創出・拡張するエコシステムの構築、企業活動のDX促進を行います。これにより、日本企業のITにおける情報の分断をなくし、ビジネスの現場をより楽にすることで、企業が新たな競争力を勝ち得るお手伝いを進めていきます。

中期的な成長イメージ(FY23~25年3カ年)

2025年に向けて目標数値を設定し、安定的かつ非連続な成長の実現を目指します。まず、売上高の成長率は毎年CAGRプラス40パーセント以上の増加を目指します。

そして、ストック売上比率を70パーセント以上にします。解約率は引き続き1パーセント未満を目指します。これらの目標を達成するとともに、SaaS企業の成長の健全性を示す指標である「40パーセントルール」を達成できるよう、強く事業を推進していきます。

ロードマップや戦略などの詳細については、2022年6月末の事業計画および成長可能性に関する事項で開示予定です。既存の事業はもちろん、新規事業においても詳細にご説明する予定ですので、ぜひご期待いただければと思います。

「Discoveriez」について

弊社の主力サービスである「Discoveriez」についてです。「Discoveriez」は、ステークホルダーDXプラットフォームです。

「Discoveriez」の強みは使いやすいUI/UX、企業内外で発生する情報の一元管理、ステークホルダーへの情報共有です。そして、これらの機能を利用シーンに合わせてブロックのように組み合わせることで、ノーコード・ローコードで短期間かつ高性能に利用することが可能です。

「Discoveriez」の強み(競争優位性)について

「Discoveriez」の強みをさらにご説明します。「Discoveriez」は、企業内に多く存在する部門ごとのバラバラな情報、例えば個別のマスタ情報など、さまざまなシステムを使い分けることによって点在している情報を1つにまとめることができます。

個別のワークフローなどの属人化した業務や、電話・メール・チャットなど複数のチャネルに散在する顧客接点情報、個別で使われている複数のSaaSや基幹システム、またユーザー情報なども一元管理することができます。そして、その情報を各部門あるいは会社を超えた取引先・顧客などのさまざまなステークホルダーに対して、適切に伝達・共有ができるプラットフォームになっています。

「Discoveriez」は多くの実績に裏打ちされ、情報の一元管理や情報伝達・共有を広範囲にサポートできる国産のプラットフォームとして、非常に高いレベルで展開していると自負しています。また、各機能をブロックのパーツのように組み合わせることができるため、ノーコード・ローコードで設定でき、より短期間での利用開始を実現しています。

Discoveriezを活用し、SRMを実現している世界観

多くの企業では、非効率で情報が行き渡らず、個別で属人化した業務が発生し、記憶と勘に頼った企業活動をしています。これでは、DX化は非常に困難な状態です。

「Discoveriez」を利用することで、情報が社内に行き渡り、欲しい情報がすぐに取得できるため、全体最適で企業活動ができる状態になります。このように、企業内のDXを強力に推進していきたいと考えています。

<業務提携事例>日本トータルテレマーケティング様との業務提携

現在、「Discoveriez」を中心とした事業提携・協業が進んでいます。まず、データマーケティングの加速化において、日本トータルテレマーケティングさまと業務提携しました。

日本トータルテレマーケティングさまや博報堂グループさまと、データマーケティング推進パートナーとして提携・利用拡張を進めています。今後は、日本トータルテレマーケティングさまと一緒にクライアントおよび生活者の体験価値創造を目指し、新たな価値を創出していきます。

<協業事例>グローバルキャスト様事例

協業事例としてグローバルキャストさまとの取り組みをスライドに記載しています。「Discoveriez」によって取引先との情報のやり取りをつなぐことで、自社および取引先双方での業務効率化を実現しました。担当者の1社あたりの確認作業時間を4分の1以下に削減するなど、数字の面でも大きなインパクトを与える実績が出ています。

新規市場におけるターゲット像

市場においては、営業BPO市場・コンタクトセンター市場を中長期的なターゲットとし、市場拡大を進めています。前期からの早急な対応が実を結び、安定的なストック型売上を続々と受注しています。

当社の導入実績

当社は各業種・業界のリーディングカンパニーを支援しています。社内外のステークホルダーとの情報のやり取りが多い食品・日用品・外食企業への導入が全体の7割を占めていますが、さまざまな業種・業態で事例が積み上がっており、今後も広範囲にご利用いただけると考えています。

企業事例

企業事例としては、オートバックスセブンさま、グローブライドさま、サントリーグループさま、ヤマモリさまなど、数多くの成功事例が積み上がってきています。

アライアンス事例

アライアンスにおいても「Discoveriez」で情報の分断を解決するサポート体制の構築が進んでおり、パートナーとのパッケージメニューのリリースも随時発表予定です。

以上が、2022年3月期通期の決算説明となります。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:利益予想について

司会者:「なぜ利益予想を出さないのでしょうか? 売上高がレンジで示されているのであれば、利益もレンジ方式で開示するべきではないでしょうか?」というご質問です。

横治:利益予想については、決算短信に記載のとおり、営業利益以下の各段階損益に関して、競合や市場環境に対応し、戦略的・機動的な投資判断が必要との観点から、具体的な金額の予想は見合わせています。今後、予想の確度が上がった際は、速やかに具体的な数字を開示します。

質疑応答:売上原価の増加について

司会者:「売上高が前期より減少していますが、売上原価が増加しているのはなぜでしょうか?」というご質問です。

横治:売上原価には、主にエンジニア部門の従業員の給与、外注の開発業務の委託費、クラウドのサーバーとの通信費が計上されています。これらの費用の大部分は固定費となっており、必ずしも売上に比例して発生する性質のものではありません。

当期は特に開発体制を強化していることから、売上原価が増加している状況になっています。

質疑応答:CAGR40パーセント以上の目標達成について

司会者:「中長期の成長イメージで、CAGR40パーセント以上というのは、過去の実績から見てもかなり高い目標のように見えます。どのように達成していくのでしょうか?」というご質問です。

横治:成長率について、CAGR40パーセント以上は決して簡単な目標ではないと考えていますが、スライドに記載のあるような取り組みを行い、達成していこうと考えています。

具体的にご説明します。既存事業については、オンプレミスからクラウド事業へ置き換えを推進していくことによって、クラウドのARR増加を進めています。新規事業においては、当社が推進した業務の提携や協業案件の深耕、拡張による将来の収益の安定化を進めていきます。

事業投資においては、アライアンスの開拓による収益の増加の推進や新たなマーケット開拓による収益のラインナップを構築していきます。このようにさまざまな事例を積み上げていくことで、CAGR40パーセント以上を目指していきます。

今期は、ストックの売上についてはかなり大幅な増加を見込んでいます。今後このような施策を推し進めることで、みなさまの期待に応えられるようにしていきたいと考えています。

質疑応答:導入検討企業のリードタイムについて

司会者:「導入検討企業の導入意思決定のリードタイムが長期化している傾向は、現在も続いているのでしょうか? また、今後も続きそうでしょうか?」というご質問です。

横治:導入企業のリードタイムについては、弊社としては予想が非常に難しいと考えています。前期についてもそのような事態が発生していましたが、これに備えて、先ほどご説明したようにプリセールス部隊を組成し、リードタイムの短縮という施策を行っています。

また、引き続き中堅企業向けのサービス、例えばリードタイムが短いライト版や、「優待WALLET」等の販売をより前倒ししていくことで、影響を緩和していきたいと考えています。

質疑応答:「優待WALLET」について

司会者:「『優待WALLET』について、2022年3月期の導入社数もしくは導入IDについて、今期の見込みはどのくらいでしょうか?」というご質問です。

横治:「優待WALLET」については現在、PoCも含めて非常に多くの反響をいただいていますが、「まだ実験的に行いたい」という企業さまが多いという実態もあります。電子化のニーズ自体も非常に旺盛であることをあらためて認識している中で、今後は収益に貢献できるよう、引き続き「優待WALLET」を推し進めていきます。

配信元: ログミーファイナンス

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