<動意株・19日>(大引け)=ビーグリー、イノテック、シルバライフなど
イノテック<9880.T>=大幅高で昨年来高値を更新。18日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を320億円から325億円(前期比4.3%増)へ、営業利益を16億5000万円から18億円(同7.8%増)へ、純利益を11億円から13億5000万円(同15.6%増)へ上方修正し、あわせて20円を予定していた期末配当予想を30円に引き上げると発表したことが好感されている。半導体設計用(EDA)ソフトウェアやメモリー向けテスター、決済端末などが堅調に推移したことに加え、新型コロナウイルス感染症の影響で営業活動が制限されたことによる販管費の減少や、海外子会社における助成金収入の増加などが寄与する。なお、年間配当は50円となり、前期実績に対しては10円の増配となる予定だ。
シルバーライフ<9262.T>=上値指向。18日の取引終了後、余剰生産品を活用した冷凍総菜セットのネット販売を開始したと発表。同社ではこれまで、余剰製造分は費用をかけて廃棄せざるを得ず、また工場も冷凍設備や保管設備に乏しく商品化することができなかったが、提携先で新たな冷凍倉庫が確保できたことから、2月から総菜の詰め合わせセットとして提供を始めたという。これにより、20年7月期の年間廃棄率は製造量全体に対して平均で8.1%だったが、直近の21年2月の廃棄率は5.5%に低減することができたとしている。
HPCシステムズ<6597.T>=6日続伸と上値追い鮮明。科学技術用の高性能計算システム開発を手掛け、ビッグデータや人工知能(AI)分野の研究で先駆している。2月にマテリアルズ・インフォマティクス分野の分子構造生成方法及びプログラムを特許出願しているほか、量子化学計算分野も深耕。北海道大学とは量子化学計算によって化学反応の経路を自動探索するAFIR法のプログラムライセンスに関する契約を締結したことも2月に発表しており、量子コンピューティング周辺株としてマーケットの関心を集め始めている。
メディアリンクス<6659.T>=ストップ高。同社は18日、セイコーソリューションズ(千葉市)及び毎日放送(大阪市)と、PTPを利用した放送TS信号のIP伝送実証実験に成功したと発表。これが材料視されているようだ。PTPは高精度な時刻同期を行うための次世代プロトコルで、放送TS信号とは地上デジタル放送やBSデジタル放送で用いられる伝送信号のこと。PTPを利用した従属同期方式での伝送成功は国内初となり、同方式を採用している放送局にとっては大掛かりな改修をすることなく、SFN(複数の放送局から、同一の送信周波数で同一の内容を放送する無線ネットワーク)を構築している親局、中継局といった送信所への伝送が実現可能。また、海上伝搬、遠距離異常伝搬などの不安定伝送路に代わる新たなルートとしても期待できるとしている。
五洋インテックス<7519.T>=ストップ高。18日の取引終了後、抗ウイルスカーテンをナスクナノテクノロジー(東京都港区)と共同開発し、4月1日に発売すると発表した。ナスクナノテクノロジーは、壁面などに塗布することで、細菌・ウイルスを破壊し、カビの発生を抑制する特殊被膜のナノコーティング剤「メディカルナノコート」を展開しているが、同製品を五洋インテが取り扱う室内装飾品及びカーテンに加工することで、安心できる環境づくりを実現するという。なお、21年3月期業績への影響はないとしている。
※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。
出所:MINKABU PRESS
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