■東京製鉄 <5423> 1,703円 (+300円、+21.4%) ストップ高
東証プライムの上昇率トップ。東京製鉄 <5423> [東証P]がストップ高。前週末21日の取引終了後に24年3月期業績予想の修正を発表。売上高については従来予想(前期比6.6%増の3850億円)を据え置いた一方、営業利益を300億円から350億円(同8.0%減)へ上方修正しており、これを好感した買いが入った。出荷数量の増加や鉄スクラップの購入単価が想定を下回ったことなどにより、4-6月期(第1四半期)の利益が当初想定を上回る進捗となったことが要因。同時に発表した4-6月期決算は、売上高が1027億5500万円(前年同期比13.4%増)、営業利益が122億8600万円(同69.9%増)だった。
■アーレスティ <5852> 745円 (+65円、+9.6%)
東証プライムの上昇率3位。アーレスティ <5852> [東証P]が急反発。自動車向けを中心とするダイカスト大手で、事業提携などを含め電気自動車(EV)シフトに対応した経営戦略にも積極的な布石を打っている。トヨタ自動車 <7203> [東証P]が2026年に投入するEVに、巨大な車体部品をアルミ鋳造設備で一体成型するギガキャストを採用すると発表、これを契機にアルミダイカスト大手であるリョービ <5851> [東証P]が大きく買われ、アーレスティもこれに追随して買われる展開となった。アーレスティのPBRは0.3倍台前半でリョービよりも大幅に低いうえ、株価が3ケタ台で値ごろ感があることから、個人投資家をはじめとした短期筋の上値を見込んだ買いが活発化したようだ。
■DWTI <4576> 222円 (+18円、+8.8%)
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 <4576> [東証G]が3日ぶり急反発。24日朝方、眼科手術補助剤「DW-1002」とトリパンブルーの配合剤について、サブライセンスアウト先の企業が硝子体手術時の内境界膜及び網膜上膜染色を適応症として米国で開発することを決定したと発表。あわせて、米食品医薬品局(FDA)からオーファンドラッグ(希少疾病用医薬品)指定を受けたとしており、これが買い手掛かりとなった。オーファンドラッグ指定を受けることにより、米国での製造販売承認申請の迅速審査、発売後の独占的販売期間の延長などの優遇措置が期待されるという。今後FDAと協議を進め、2025年の承認申請を目指す。
■Vゴルフ <3931> 1,455円 (+117円、+8.7%)
バリューゴルフ <3931> [東証G]が3日続急伸。24日午後2時ごろ、23年7月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表したことが好感された。毎年7月末時点で5単元(500株)以上保有し、かつ1年以上継続して保有している株主を対象にオンコースレッスン割引券、JYPER’Sゴルフショップ割引券、ゴルフ旅行割引券のいずれか1つ(2万円相当)を贈呈するという。
■土屋HD <1840> 263円 (+20円、+8.2%)
土屋ホールディングス <1840> [東証S]が続急伸。同社は札幌市に本社を構え、北海道を営業地盤とする注文住宅会社で分譲マンションにも展開、道内の売り上げが7割を占めている。北海道は訪日外国人観光客に人気の地でインバウンド消費による経済活性化が見込まれるほか、千歳市に日の丸半導体ラピダスの新工場が建設されることから、マンションを中心に住宅需要の喚起が見込まれる状況にある。北海道の公示地価の上昇も話題となっており、同社の収益機会の拡大が期待される状況だ。また、投資指標面では有配企業にもかかわらず、PBR0.5倍台と割安感が際立っている。
■エレメンツ <5246> 696円 (+37円、+5.6%)
ELEMENTS <5246> [東証G]が3日ぶり急反発。グループのLiquidは24日、オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」に、不正な本人確認書類による申請を防ぐ新たな真贋(しんがん)判定機能を搭載すると発表。これが株価を刺激したようだ。この機能は、エンドユーザーが撮影した本人確認書類の表面の画像から、ディスプレーに投影したもの(ディスプレーアタック)や紙に印刷したもの(フォトアタック)など不正な本人確認書類による申請ではないかの真贋判定を行うもの。運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどあらゆる書類に対応し、画像処理技術により自動で真贋判定するという。
■技研製 <6289> 2,058円 (+107円、+5.5%)
技研製作所 <6289> [東証P]が3日ぶり急反発。前週末21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を80万株(発行済み株数の2.91%)、または15億円としており、取得期間は7月24日から11月22日まで。資本効率の向上及び株主還元の充実を図ることが目的としている。
■インソース <6200> 1,231円 (+60円、+5.1%)
インソース <6200> [東証P]が急反発。法人向けに講師を派遣するなど研修事業を展開する。生成AI分野にも踏み込んでおり、幅広い企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を捉えている。そうしたなか、前週末21日取引終了後にグループ企業と協働で「ChatGPT」のプロンプトエンジニアリングに関する研修を新たに開発したことを発表、これが株価を刺激する格好となった。対話型AIでは回答の精度を上げるためにプロンプト(AIへの指示)が重要な要素を占めるが、同社はこれに関する効果的なテクニックなどを学べる研修に仕立て上げ企業のニーズに対応することで、今後の収益貢献に対する期待が高まった。
■三菱自 <7211> 544.8円 (+25.9円、+5.0%)
三菱自動車工業 <7211> [東証P]が続急伸。24日午前11時ごろ、24年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を2兆7000億円から2兆7800億円(前期比13.1%増)へ、営業利益を1500億円から1700億円(同10.8%減)へ引き上げており、これが好感された。想定為替レートは1ドル=131円(従来予想129円)、1ユーロ=148円(同140円)とそれぞれ円安方向に見直した。売上台数や研究開発費の見通しは据え置いた。同時に発表した4-6月(第1四半期)決算は、売上高が6357億5300万円(前年同期比20.2%増)、営業利益が451億5800万円(同46.7%増)だった。
■ペプドリ <4587> 1,882円 (+75円、+4.2%)
ペプチドリーム <4587> [東証P]が大幅続伸。24日の寄り前、メルク
■レーザーテク <6920> 20,395円 (+755円、+3.8%)
レーザーテック <6920> [東証P]が大幅高で3日ぶりに反発。アドバンテスト <6857> [東証P]など 半導体製造装置の主力株が強い値動きを示した。前週末の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は小幅マイナス圏で引けたが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3日ぶりに反発した。アプライド・マテリアルズ
■エクサWiz <4259> 474円 (+17円、+3.7%)
エクサウィザーズ <4259> [東証G]が4日ぶり大幅反発。24日午前11時30分ごろ、生成AIサービス「exaBase 生成AI powered by GPT-4」を兵庫県が採用したと発表しており、好材料視された。入出力情報のセキュリティーやコンプライアンス、利用状況の管理などの機能が評価されたという。当面100人程度を対象として試験的に導入するとしている。
■ペイロール <4489> 1,033円 (+31円、+3.1%)
ペイロール <4489> [東証G]が大幅続伸。前週末21日の取引終了後、セブン-イレブン・ジャパン(東京都千代田区)のフルスコープ型給与計算アウトソーシングサービスの稼動を開始したと発表しており、好材料視された。同社のフルスコープ型給与計算アウトソーシングは、従業員個々の情報をタイムリーに収集するDX化されたWebサービスと、企業ごとの就業規則に基づく給与計算ロジックから算出する給与エンジン、企業の人事部門に代わり実施するオペレーションの3つの機能を一括で提供するのが特徴。なお、同件による業績への影響は、セブン-イレブン・ジャパンの臨時雇用者を除く従業員数のみの導入契約を24年3月期の業績予想に織り込んでいるとしている。
■日本製鉄 <5401> 3,158円 (+93円、+3.0%)
日本製鉄 <5401> [東証P]が大幅高。そのほか、JFEホールディングス <5411> [東証P]、神戸製鋼所 <5406> [東証P]など鉄鋼株が軒並み高となった。前週末21日に通期利益見通しの上方修正を発表した東京製鐵 <5423> [東証P]が24日ストップ高に買われるなか、今後決算発表を控える同業他社に業績期待の買いが波及した。合同製鐵 <5410> [東証P]、共英製鋼 <5440> [東証P]、中山製鋼所 <5408> [東証P]も急伸した。
■Jマテリアル <6055> 2,483円 (+69円、+2.9%)
ジャパンマテリアル <6055> [東証P]が3日ぶり反発。前週末21日の取引終了後、半導体製造装置部品の販売を手掛けるシンガポールのGBS社の株式の70%を取得し子会社化すると発表したことが好感された。GBS社はアジア地域における半導体製造工程のパーツ・プロセスキットのセカンドソーサーとして、半導体関連事業及び車載用ビジョンシステムやADAS(先進運転支援システム)の分野へ事業を展開しているシンガポール法人。今回の子会社化により、Jマテリアルグループ顧客へのGBS社製品・サービスの提供や、GBS社の販売ルートを活用したアジア地域の顧客へのJマテリアルグループのサービス提供拡大を図るとしている。
■技研HD <1443> 229円 (+6円、+2.7%)
技研ホールディングス <1443> [東証S]が反発。政府が台湾有事を想定して沖縄県宮古島に住民用の避難シェルターを整備する方針にあることが、週末から月曜にかけて複数のメディアで報じられた。技研HDは傘下の技研興業で放射線の遮蔽内装工事を手掛けており、株式市場では核シェルター関連株として折に触れ注目されている。今回の報道を受け、思惑的な物色が向かったようだ。
■フィルC <3267> 779円 (+19円、+2.5%)
フィル・カンパニー <3267> [東証P]が反発。前週末21日の取引終了後、西武信用金庫(東京都中野区)とビジネスマッチング契約を締結したと発表しており、好材料視された。両社は以前から「空中店舗フィル・パーク」に関して協業していたが、今回は新たに「プレミアムガレージハウス」を加えたビジネスマッチング契約を締結した。今後は、「空中店舗フィル・パーク」だけではなく、駅から離れた郊外立地でも活用可能なガレージ付賃貸住宅「プレミアムガレージハウス」に適した立地で土地活用に課題を持つ土地オーナーの紹介を受けることが可能になるという。
■弁護士COM <6027> 3,360円 (+80円、+2.4%)
弁護士ドットコム <6027> [東証G]が3日ぶり反発。前週末21日の取引終了後、契約書レビュー支援AIクラウド「LeCHECK」を提供するリセ(東京都中央区)と資本・業務提携をし、弁護士COMの契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」を通じて、AIによる契約書の自動レビュー支援サービス「クラウドサイン レビュー」を提供開始したと発表しており、好材料視された。「クラウドサイン レビュー」は、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」が提供するAIによる契約書の自動レビュー支援サービス。契約書ファイルをアップロードし自社の立場を選択すると、AIが即座に不利な条項や抜けている条項を指摘し、欠落条項や要注意条項、解説などを自動表示するという。専門弁護士が作成した解説や自社に有利な条文サンプルも表示されるため、高度な専門知識がなくても、レビューの工数を大幅に削減できるとしている。なお、同件による今期業績への影響は軽微としている。
■リード <6982> 735円 (+16円、+2.2%)
リード <6982> [東証S]が上伸。同社は24日、今後の電動キックボードの普及拡大を見据えて「電動キックボード専用スタンド」を開発し、特許申請を行ったと発表。これが材料視された。駐車場などへの固定設置のほか持ち運びも可能で、オプションの非接触充電装置によって駐車中に充電することもできるという。駅やイベント施設の駐車場所やレンタルキックボード置場などへの設置を想定している。
■インフォMT <2492> 362円 (+7円、+2.0%)
インフォマート <2492> [東証P]が反発。前週末21日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を129億3200万円から131億3200万円(前期比19.3%増)へ、営業利益を3億円から6億4000万円(同21.7%増)へ、純利益を1億4600万円から3億5600万円(同24.5%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間23銭・期末23銭の年46銭から中間48銭・期末49銭の年97銭(前期72銭)に引き上げたことが好感された。「BtoB-PF FOOD事業」で引き続きフード業界の買い手企業とその店舗の新規契約数が順調に増加していることや、「BtoB-PF ES事業」でも新規有料契約数の増加や稼働が順調に推移していることから、「BtoBプラットフォーム 受発注」「BtoBプラットフォーム 請求書」のシステム使用料及びセットアップ売り上げが計画を上回る見通しという。
■ファインズ <5125> 1,030円 (+19円、+1.9%)
ファインズ <5125> [東証G]が反発。前週末21日の取引終了後、動画制作におけるドローン撮影について、ドローン取扱事業者との提携を全国各地に順次拡大すると発表しており、好材料視された。現在は東京、大阪、福岡の主要都市の地域でパートナー事業者との提携をしているが、全国各地でのドローン撮影を機動的に対応できるクリエイティブ体制の構築を目的に順次、全国のネットワーク拡大に向けて取り組むという。これにより、ドローン撮影の技術を活用し、通常では撮影しづらいような狭い場所や隙間、工場や船舶の内部などの暗所の撮影や、 ドローンによる空撮ならではのダイナミックな臨場感のある映像を撮影することで、よりクリエイティブな動画を実現することがこれまで以上に可能になるとしている。
■鹿島 <1812> 2,212円 (+36円、+1.7%)
鹿島建設 <1812> [東証P]が5日続伸。大林組 <1802> [東証P]も4日続伸、大成建設 <1801> [東証P]、清水建設 <1803> [東証P]はいずれも6日続伸と大手ゼネコン株の上げ足が鮮烈、4銘柄いずれも新値街道を走っている。資材価格高騰などの建設コストの上昇が一服、PBRなどの投資指標面でも割安感があり、大林組と清水建はPBR1倍を下回っている。また、鹿島は台湾の半導体受託生産最大手TSMC
■ベステラ <1433> 1,120円 (+19円、+1.7%)
ベステラ <1433> [東証P]が反発。前週末21日の取引終了後、各種プラント建設やメンテナンス工事を手掛けるオダコーポレーション(岡山市北区)の全株式を8月1日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。プラントを含むさまざまな解体・設備更新ビジネスで互いの事業リソースを組み合わせることで、継続的な両社の発展や企業価値の向上に寄与すると判断したという。取得価額は非開示。業績への影響は軽微としている。
■トヨタ <7203> 2,324円 (+36.5円、+1.6%)
トヨタ自動車 <7203> [東証P]が続伸。ホンダ <7267> [東証P]、日産自動車 <7201> [東証P]など自動車株は総じて買い優勢の展開となった。今週は日米欧の中銀が金融政策決定会合を開くことで、その内容が注目されるところだが、FRBが0.25%の政策金利引き上げを行うとともに、打ち止めを強調せずややタカ派的な姿勢を示す可能性がある。一方、日銀は大規模金融緩和政策の現状維持を決める可能性が高いとみられており、日米金利差拡大の思惑を背景に外国為替市場では足もと1ドル=141円台後半まで円安が進行している。為替感応度の高い自動車セクターは輸出採算改善期待から投資マネーを引き寄せている。また、今週は日産自の四半期決算発表が予定されており、この内容にもマーケットの関心が高い。
■USENHD <9418> 3,370円 (+50円、+1.5%)
USEN-NEXT HOLDINGS <9418> [東証P]が反発。グループのUSEN NETWORKSは21日、東邦ガス <9533> [東証P]と戦略的なパートナーシップを締結したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。同社は8月21日から、個人向け光回線サービス「USEN光01」に加え、邦ガスの会員サイト「Club TOHOGAS」に加入している顧客に対して「東邦ガス光powered by USEN NETWORKS」として高速で安定性の高いインターネット接続環境を提供するとしている。
■日東電 <6988> 10,285円 (+150円、+1.5%)
日東電工 <6988> [東証P]が続伸。22日付の日本経済新聞朝刊で、「熱源や自家発電用のボイラーを備える工場向けに、排ガスから二酸化炭素(CO2)を分離・回収する高分子膜を2025年度にも発売する」と報じられており、好材料視された。記事によると、高分子分離膜は筒状で、中央部の穴に排ガスを通し、CO2とそれ以外のガスを分離するという。従来の手法よりも稼働コストが安く、主に中小型ボイラー向けの需要を見込むとしており、業績寄与への思惑から買われたようだ。
■毎コムネット <8908> 734円 (+9円、+1.2%)
毎日コムネット <8908> [東証S]が上伸。前週末21日の取引終了後に29年5月期に連結営業利益31億円(23年5月期20億8100万円)を目指す中期経営計画を発表しており、好材料視された。既存事業の強化・拡大、事業領域の拡大・変革、新たな事業の創出を基本方針に掲げており、単身社会人向け物件の開発に着手するほか、シニア向け住宅や、コンセプトマンションなど土地情報を活用した新たな不動産事業を模索するとしている。
※24日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。
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