これまで辺野古などプロジェクトの遅れから足かせとなっていた北栄が、いかに貢献してくるかが収益面でのポイントになる。計画より遅れているものの、那覇空港の第2空港増設工事や、辺野古沖埋立工事が進展した場合、既に、悪い部分は出し切っているだけに、収益、財務のいずれも改善に向かいそうだ。
このほか、中期戦略については、コアビジネスとなるシステムインテグレーション、さらにはソフトウェア・ロボット事業、セキュリティ事業を土台として、 ナノテクノロジー、北栄も含む地域貢献型コンサルティング事業、メディカル&アンチエイジング事業、スポーツ&ヘルスケア事業などを展開し、「システムインテグレーター」から「ビジネスインテグレーター」へのシフトを目指す。
例えば、地域貢献型コンサルティング事業では、インバウンドに関連した決済ビジネスを新規事業として進めるなど、持てるノウハウを生かした新規ビジネスの開拓に意欲的に取り組んでいる。
併せてM&Aも積極的に行う方向だが、スポーツ&ヘルスケア事業への取り組みのため2017年10月に実施したアイデポルテの連結子会社化は、その一環と言えそうだ。なお、M&Aを実施する際の資金調達について、借入金、増資など状況に応じて検討するという。
このように、培ってきたITの技術をベースにビジネス規模の拡大を図るとともに、財務体質の健全化にも取り組み、東証2部上場企業に匹敵するレベルの企業を目標として行く。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
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