株価は地合いに引っ張られるも業績改善傾向は変わらず
時価総額:897億円
PER:10.99倍
PBR: 1.02倍
繊維加工の技術をベースとして自動車シートの製造販売を行っており、エアバッグやスポーツ用衣料なども手掛ける繊維メーカー。染色技術とITの融合により、企画から製造、販売まで行う独自の一貫生産ビジネスモデルを確立し、グローバル市場へ差別化商品を展開。
商品ラインナップは、「ファブリック」「合成皮革」「本革」「エアバック」「加飾」と、車輌内装材全般を網羅し、自動車メーカーの車種開発段階からトータルコーディネートの視点で企画・提案を行い、顧客から高い評価を得ている。
業績面においては2/4の第3Q決算発表時に業績予想を上方修正し、1Q段階で下方修正した減収減益予想から期初計画とほぼ変わらずの水準に修正した。特に新素材の「クオーレ」販売好調や生産能力を増強したメキシコ工場での生産効率と歩留まりの改善が利益率向上につながり業績に寄与。
株価は中間期と3Qにおいて2度にわたる業績上方修正時に大きく好感され、上振れる場面がみられている。足元では市場全体の強い売り圧力により再び発表前の水準に押し戻されているが、業績改善傾向は今後も続くとみて出直りに期待しておきたいところだろう。