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2022/11/25 - ザイマックス(3488) の関連ニュース。■ザイマックス・リート投資法人<3488>の今後の成長戦略3. 商業施設の成長戦略ザイマックス不動産総合研究所の分析によれば、商業施設のマーケットでは、コロナ禍による全体への影響は限定的であるが、消費者ニーズの変化に伴う出店戦略の変化が見られる。飲食業の出店意欲は「優良物件に絞って出店」が80%と全体平均を大きく上回り、小売業、飲食業では出店立地として住宅地を重視する割合が増加している。小売業、飲食業では消費者ニーズに合った出店戦略の見直しが行われていると考えられる。商業セクター全体では、微増だが出店意欲の回復が見られるようだ。

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ザイマックス Research Memo(6):オフィス、商業施設などを中心に、投資主価値の向上を目指す(2)

配信元:フィスコ
投稿:2022/11/25 15:06
ザイマックス・リート投資法人<3488>の今後の成長戦略

3. 商業施設の成長戦略
ザイマックス不動産総合研究所の分析によれば、商業施設のマーケットでは、コロナ禍による全体への影響は限定的であるが、消費者ニーズの変化に伴う出店戦略の変化が見られる。飲食業の出店意欲は「優良物件に絞って出店」が80%と全体平均を大きく上回り、小売業、飲食業では出店立地として住宅地を重視する割合が増加している。小売業、飲食業では消費者ニーズに合った出店戦略の見直しが行われていると考えられる。商業セクター全体では、微増だが出店意欲の回復が見られるようだ。

こうした環境下、同投資法人が所有する6物件の商業施設ではコロナ禍の影響は極めて軽微であり、固定賃料契約をベースに安定的な賃料収入を獲得している。同投資法人の物件は、1棟貸し店舗やマスターリース事業者に賃貸するシングルテナントタイプの4物件が賃料収入ベースで66%を、マルチテナント型商業施設の2物件が34%を占める。保有するすべての商業施設が、堅調なテナント業況が見込まれる大都市圏の近郊に立地している。マスターリース物件への出店者は、売上が堅調なデイリーユース型の業態が大部分を占める。マルチテナント型商業施設では、ザイマックスグループの知見・ノウハウを活用した内部成長を実現し、入替改定により月額賃料は2019年2月期~2022年8月期の累計で286百万円の増加となっており、平均残存賃貸借期間は6.3年である。また、コロナ禍においてもテナント破綻、賃料滞納は発生していない。商業施設の使われ方の変化に伴い、リーシングにあたっては既存の業種に縛られない幅広い業種の検討によって資産価値の維持・向上を目指している。

4. ホテルの成長戦略
同投資法人がホテル事業で所有する物件は、JR仙台駅から徒歩4分の好立地にあるホテルビスタ仙台の1物件のみである。ただ、コロナ禍の影響を大きく受け、最も苦戦を強いられてきた事業分野である。

同投資法人では、2020年9月にはコロナ禍による宿泊需要の“蒸発”を背景にオペレーター(運営委託会社)から賃料減免の要請を受け、2021年1月に賃料条件変更に合意した。2021年3月にはオペレーターが東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行ったが、2021年10月に民事再生手続きが終結し、新スポンサーが親会社となった。同ホテルは、好立地で収益が取れている物件であることから、オペレーターからは賃貸借契約を継続したい申し出があり、2021年1月に合意した契約条件が今後も継続する予定である。

賃貸契約条件の内容は、以下のとおりである。2021年8月までは、コロナ禍に配慮し、賃貸条件を月次GOP(営業総利益)に連動する完全変動賃料方式を採用した。2021年9月以降は月額20百万円の固定賃料を復活させ、かつ、一定のGOPを超えた場合には変動賃料の受取が可能な方式とする。さらに、2022年9月以降は固定賃料を月額0.5百万円増額し、前期までの完全変動賃料方式期間の減免分の回収を図っている。また、変動賃料の計算法も変更し、2022年8月期までの「(当月のGOP-21百万円)×α%」から、「(過去1年間のGOP/12-21.5百万)×α%」へと、コロナ禍前の計算方式に戻す(いずれの方式も計算結果がマイナスの場合は0円とする)。月によってホテル利用客の波があるが、変更後は1年間の月当たり平均GOPをベースにすることで、1年を通じて毎月安定した賃料を得る方式である。ただ、同投資法人では、2023年2月期(第10期)及び2023年8月期(第11期)の1年間は、コロナ禍前の2019年対比で売上約10%減、費⽤約3%増の前提条件の下で変動賃料を収受する想定で、慎重な業績予想を立てている。ホテルビスタ仙台はオペレーターの運営施設のなかでも成績上位であり、今後もオペレーターの経営における最重要拠点の1つと位置付けられており、期日どおりの賃料支払いを継続している。

ホテルビスタ仙台の実績推移を見ると、コロナ禍に伴う政府から緊急事態宣言下の2021年2月期には、RevPAR(Revenue Per Available Room:「販売できるすべての客室」の平均単価)は回復傾向にあった。感染者増加に伴い2021年7月下旬には4回目の緊急事態宣言が発出されたが、2021年8月期の同ホテルの実績は、1回目、2回目の時ほど大きな落ち込みは見られなかった。続く2022年2月期には、まん延防止等重点措置がとられていたが、RevPARは前期比で改善し、2022年8月期はさらに改善が顕著であることから、今後はコロナ禍前の水準への回復が期待できる状況だ。人々の間に、コロナ禍にどのように対応すれば感染を予防できるかの認識が広がったことが背景にあると見られる。現在はまん延防止等重点措置が解除され、2022年10月からは訪日外国人観光客の入国制限が緩和されるなどの動きがある一方、足下では全国的に新規感染者数の下げ止まり傾向が見られ、楽観視できない状況である。ただ、ホテルビスタ仙台は元々高稼働の物件であることから、同投資法人では、客室売上の動向やホテル運営コストの適正性を注視する方針である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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配信元: フィスコ

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