1. 2022年3月期第2四半期の連結業績概要
ハウスコム<3275>の2023年3月期第2四半期累計の連結業績は、営業収益が前年同期比3.3%増の6,857百万円、営業損失が0百万円(前年同期は171百万円の損失)、経常利益が3百万円(同161百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純損失が17百万円(同122百万円の損失)だった。コロナ禍の影響緩和により経済活動が再開するなか、仲介件数が安定して推移したことに加えて仲介事業単価が上昇したことにより、過去最高の営業収益を達成した。(2023年3月期第2四半期累計の仲介件数は前年同期比0.3%減の34,208件)。利益面に関しては、従前から実施してきたDXによる生産性の向上によって費用を適切にコントロールしたことが、営業損失の縮小と経常損益の黒字化に寄与した。
これにより、2023年第2四半期累計の実績は営業損益で175百万円、経常損益で173百万円、親会社株主に帰属する四半期純損益で84百万円、それぞれ期初の業績予想を上回って着地した。売上収益のみ予想比16百万円未達だったものの、第2四半期累計期間として過去最高の営業収益を記録した。加えて、コロナ禍の影響を受け、一時的に減少していた営業損益も持ち直しの傾向にあり、同社の事業・業績が回復軌道に乗っていることが見て取れる。
セグメントごとの業績は、不動産関連事業の営業収益が前年同期比1.9%増の6,061百万円、セグメント利益が同53.2%増の938百万円だった。仲介件数が堅調だったことに加えて、ペントアップディマンドによって家主からの広告収入と損害保険などの周辺商品販売が伸び、仲介事業の単価の上昇が利益を押し上げた。施工関連事業については、営業収益が同15.5%増の796百万円、セグメント利益が同72.0%増の67百万円だった。家主との直接取引による受注が増え、利益率が改善した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)
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