シュッピン<3179>は、カメラや高級腕時計など「価値あるもの(新品と中古品)」に特化したEC(eコマース)企業である。EC市場の拡大等を追い風として、専門性の高い商材に特化したポジショニングやインターネットを活用した独自の事業モデルの確立により、高い成長を実現してきた。最近ではAIMDやAIコンテンツレコメンドの導入など、テクノロジーを駆使した専門性の高いECサイトとして進化を続けている。
現在のWeb会員数は67万名を超える(2024年3月期末時点)。毎月4,000名を超えるペースで純増を続ける会員獲得により順調に積み上げてきた。店舗数は1商材1店舗を基本方針とし、東京都内に5店舗を構えている。店舗も一定の業績貢献をしているが、情報発信基地としてEC事業を補完する機能を果たしている。同社における「新品」「中古品」はそれぞれに重要な役割を担っており、相互に作用しながら相乗効果を生み出してきた。
事業セグメントは、「カメラ事業」「時計事業」「筆記具事業」「自転車事業」の4つ※で構成されており、主力の「カメラ事業」が売上高の約75%を占めている。「時計事業」については、世界的な高級腕時計相場の下落による影響を受けて一時的に苦戦したものの足元ではすでに回復しており、適切な仕入・在庫投資のための「仕組み化」を進めつつ、戦略的商品ラインナップの拡充とグローバル展開により成長を加速する方針である。
※カメラ事業は「Map Camera」、時計事業は「GMT」及び「BRILLER」(レディースブランドサロン)、筆記具事業は「KINGDOM NOTE」、自転車事業は「CROWN GEARS」の屋号にて展開している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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