【決算上振れ期待も株価の位置に注意】
ECのモール事業を展開しており『ZOZOTOWN』を運営。アパレルブランドからの受託ショップ事業が収益の7割超を占める。新規のフリマ事業やユーズド商品の二次流通分野が好調で、同社のネット通販と着こなし紹介アプリとでIDを連携するなどユーザー目線でのサービス提供に強みがある。『世界中をカッコよく、世界中に笑顔を』をブランドステートメントに、国内だけでなくタイやマレーシア、アメリカに将来を見据えた海外ECのマイナー出資を行い、成長分野発掘に向けた布石を打っている。
【世界展開加速で業績好調】
2015年に中国でファッションメディア「WEAR」のサービス開始しており、商品取扱高は拡大中。利用者数が好調に伸長傾向にあり、「WEAR」の業績寄与も含めて大幅な増収増益基調が続く。今後も「購入者数の拡大」及び「ファッション消費におけるZOZOTOWN利用率上昇」を図り、顧客企業の出店が拡大する好循環の中にある。さらに、プライベートブランドの展開も始めたことで利益率向上と、ブランディングによる海外展開を見据えた経営戦略で成長加速を狙う。
【決算上振れ期待も株価の位置に注意】
もともと業績期待の高い銘柄だけに株価は高値圏を維持。順調に戻り売りをこなして6月時の高値3000円を奪回できれば空売りの買い戻しも巻き込んで一段高する可能性も大きい。ただし、目下、焦点となるのは7/31の1Q決算になると思われるが、貸借倍率がここ1か月で2倍に増加しており決算の内容によっては注意が必要な局面。足元の円高が示す通りリスク回避の動きが強く、おそらく短期的にはここまでがいっぱいか。決算後の材料出尽くしの売りを消化した後が本格的な水準切り上げの動きになると予想する。
スタートトゥデイ(3092)[東証1部]
株価:2940円
業種:小売
単元株数:100株
PER: 41.29倍
PBR: 31.14倍