―「AI・半導体」「オリンピック」「新紙幣」の各関連株に活躍の舞台近づく―
東京株式市場は4月新年度入りから波乱展開に見舞われ、日経平均株価は4万円台を大きく割り込む状況となっている。米長期金利の上昇に加え、国内でも日銀の利上げが前倒し的に行われる可能性が取り沙汰され、中東での地政学リスクがくすぶる。リスク回避ムードに包まれ投資家も不安心理に支配されやすいが、実はこうした場面こそ、成長性の高い銘柄群の押し目を拾うチャンスともなる。ここは、マーケットで注目される投資テーマに乗る銘柄の中から、好業績かつ成長期待を内包する有望株に照準を合わせたい。今回は「AI・半導体」「オリンピック」「新紙幣」の3つのテーマに絞り、それぞれ株価上昇が見込める妙味株を3銘柄ずつピックアップした。第2回は「オリンピック」にスポットを当てる。
(2)【オリンピック】
7月26日に開幕する4年に1度のスポーツの祭典
2024年パリオリンピック・パラリンピック(パリ2024)が7月26日に開幕する。今オリンピックでは、東京大会から加わったサーフィン、スポーツクライミング、スケートボードのほか、新たにブレイキン(ブレイクダンス)が追加競技として採用されている。オリンピック・パラリンピック関連ではスポーツ用品などに加え、活躍した選手の所属先やスポンサーなども注目されることがある。また、スポーツ観戦のできる飲食店のほか、パリは観光地としても人気が高いことから、旅行関連なども注目されそうだ。
●KNT-CTホールディングス <9726> [東証S]~観戦客需要の取り込みで業績貢献に期待
傘下の近畿日本ツーリストがON LOCATION公式副販売代理店として、人気競技の観戦チケットと食事などが楽しめるラウンジつきの「ホスピタリティチケット」と、開会式を含む人気競技と空港送迎、滞在ホテルが全てついた「トラベルパッケージ」を販売しており、五輪観戦客の需要取り込みによる業績への貢献が期待できる。足もとでは、海外旅行及び訪日旅行の取り扱いが好調に推移し、業績回復への足取りは順調。26年3月期に営業利益130億円以上を目指す中期経営計画にも注目したい。
●ハブ <3030> [東証S]~五輪効果で英国風パブ事業の“完全復活”目指す
首都圏を中心に英国風パブを展開している。パブでスポーツイベントを観戦するスタイルが日本でも定着していることから、スポーツイベント関連銘柄として感応度が高い。今回の五輪開催地のパリと日本との時差は7時間(サマータイムのため)あり、競技時間が昼から夕方に開催される競技は日本時間では夜から深夜の開催となり、同社の営業時間に合致する。インバウンド需要や価格改定効果も期待でき、今期は英国風パブ事業の“完全復活”を目指している。
●モリト <9837> [東証P]~サーフボードやスケートボード関連商品手掛ける
ホックやボタンなど服飾付属品の大手専門商社で、自動車内装部品なども手掛ける。また、プロダクト関連事業としてスケートボードやサーフボード関連アイテムなども取り扱っている。前回の東京オリンピックでは日本代表選手のメダルラッシュで、スケートボード関連商品の売り上げが伸びたが、今回のパリ五輪でもスケートボードやサーフィンではメダル獲得が有力視される選手がそろっており、再度メダルラッシュとなれば関連アイテムの売れ行き好調が期待できる。
★4月30日~5月6日に「ゴールデンウイーク特集」などを一挙、"35本"配信します。ご期待ください。
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