1. 2024年9月期第2四半期の業績概要
メディネット<2370>の2024年9月期第2四半期の業績は、売上高が399百万円(前年同期比14.4%増)、営業損失が658百万円(前年同期は671百万円の損失)、経常損失が632百万円(同669百万円の損失)、四半期純損失が634百万円(同676百万円の損失)となった。売上総利益は、売上高の増加などにより78百万円(前年同期比15.2%増)となった。そして、研究開発費の支出時期の遅れによる支払い手数料の減少等により販管費は737百万円(同2百万円減)となったことで営業損失は減少した。また、加工中断収入4百万円(同34.9%減)、株式交付費6百万円(前年同期は0百万円)などの営業外収益などを計上した結果、経常損失・四半期純損失も減少した。
細胞加工業の売上高は399百万円(前年同期比14.4%増)、営業損失は154百万円(前年同期は133百万円の損失)となった。売上面では、バリューチェーン事業の再生医療関連サービスが売上減少した一方、特定細胞加工物製造業での免疫細胞加工受託件数の回復及び価格改定、技術移転一時金に加え、CDMO事業の製造受託料の価格改定などにより大幅な増収となった。利益面では、光熱費などの高騰に加え、将来の細胞加工受託案件の獲得に向けた体制整備費用や販売費の増加などにより、営業損失は拡大した。
再生医療等製品事業の売上高は0百万円(前年同期は0百万円)、営業損失は219百万円(同225百万円)となった。同社は、再生医療等製品の開発を加速し早期の収益化を目指すとともに、国内外で行われている再生医療等製品の開発動向にも注目し、それらのパイプラインの取得と拡充を視野に入れた活動を行っている。また、九州大学による「αガラクトシルセラミド(α-GalCer/DC)」の医師主導試験の研究開発プロジェクトも進捗している。利益面では、研究開発費の支出時期の遅れなどにより営業損失はやや減少した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水啓司)
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