1. 2024年9月期第2四半期の業績概要
2024年9月期第2四半期における我が国経済は、コロナ禍からの社会経済活動の正常化が進みつつあるなか、緩やかな持ち直しが続いている。また、円安の影響もあってインバウンド観光需要は堅調で、オーバーツーリズムといった状況も一部の地方で問題化している。世界的なエネルギー・食料価格の高騰や、欧米各国の金融政策等による世界的に不安定な経済懸念は続いている。我が国経済についても、物価高、円安、雇用環境や外国人労働力に関する先行き不透明な状況が残っている。
こうした事業環境のなか、同社グループの連結業績は、売上高で前年同期比22.8%増の9,135百万円、営業利益で同112.5%増の507百万円、経常利益で同93.2%増の520百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同59.6%増の323百万円と、大幅な増収増益決算となった。2023年9月期決算発表時の期初予想比では、売上高は8.7%、営業利益は92.4%、それぞれ上回る好決算である。スチュワード事業及びフードサービス事業におけるインバウンド観光需要や法人等宴会需要の回復が業績の底上げに貢献したのに加え、3月決算の顧客が多いことから第2四半期に収益ピークを迎える空間プロデュース事業が計画を大幅に上回る業績を達成したためとなった。予想を大きく上回る増益の結果、営業利益率は前年同期の3.2%から5.6%へと、大きく改善した。コロナ禍により人件費などの固定費で利益が圧迫されていた状況であったが、2024年9月期はコロナ禍による影響が収まり、事業も正常化に向かったことで営業利益率が上昇した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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