<話題の焦点>=ロングライフ食品は用途拡大、高齢化や個食化のニーズも
食べ物が傷む原因は、「温度」「光」「酸素」の3つ。温度は冷蔵庫で冷やせば解決し、光も遮断すれば防げる。問題は「酸素」だった。容器を通りぬけて食べ物を傷めてしまうため、酸素の侵入を防ぐことで、ロングライフにする技術が開発されてきた。例えばロングライフ牛乳は、超高温(135~150℃)で滅菌した牛乳を、光と酸素の侵入を防ぐアルミ箔を含む6層構造の空気に触れない無菌環境で充填する。
森永乳業<2264.T>の「ピクニック ロングライフ牛乳」は、食品の滅菌と容器の滅菌を別々に行う技術で、保存料や防腐剤を使用せず、「おいしさ」と「長持ち」を両立させている。マルハニチロ<1333.T>のロングライフチルドは、保存料を使用しない独自製法により、素材本来の風味や食感はそのままに、「ビーフシチュー」や「和風ハンバーグ」などできたてのおいしさを長期間保存することを可能にした冷蔵食品で、賞味期限は製造日から45日となっている。コモ<2224.T>は、天然酵母を使用したロングライフパンの製造が主力。小麦ブラン(ふすま)配合で食物繊維を増やしたクロワッサン、ワッフルを3月から投入。大塚ホールディングス<4578.T>傘下の大塚製薬は、賞味期限が製造日から3年の「カロリーメイトロングライフ」を販売。
◆主なロングライフ食品関連銘柄
銘柄<コード> 今期営業利益率 株価 PER
マルハニチロ<1333.T> 78.4 1958 14.7
コモ<2224.T> 1.0 2358 96.4
森永乳<2264.T> 51.3 439 21.6
大塚HD<4578.T> ― 3857・5 26.1
※大塚HDは決算期変更。
株価は11日終値(単位:%、円、倍)
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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