(3) PS事業
この2期間は端境期にあるPS事業が、成長が見込まれる新規分野へ新製品の開発と投入を進めている。環境規制強化を背景に進むクルマの電動化は、駆動エネルギー源を内燃エンジンからバッテリーへシフトするだけでなく、様々な搭載機器もバッテリーによって稼働することになる。PSTは、40年以上のAC/DC電源開発実績で培った安全・安心なモノづくりを生かして、電池セルの電圧や周囲温度を監視し、電池が異常状態にならないように電池の充放電を制御するBMS(バッテリーマネジメントシステム)の自社開発も行う。「電池の制御・充電・蓄電」のすべてに対応した商品を開発し、カスタム対応もする電池マネジメント事業を立ち上げる。
a) 電池パックの開発・市場投入
2018年1月に松阪工場を開設した。電池パックの量産に対応する。特装車の計器類の電源パックを市場投入する。当初は、10月から生産を開始する予定でいたが、顧客からの手応えが非常に良かったことから8月に前倒しをする。
他に超小型モビリティのバッテリーパックを開発した。さらに、工業用ロボットや搬送機用の産業用蓄電システムや信号機の災害時の非常用バックアップ電池、UPS(無停電電源装置)などへも展開する意向だ。2021年3月期に業績に大きく貢献することを予想している。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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