1. 会社概要
昭和産業<2004>は、「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」をグループ経営理念とし、小麦・大豆・菜種・トウモロコシの4つの穀物を国内食品メーカーの中で唯一取扱う企業である。「穀物ソリューション・カンパニー」をブランドメッセージに掲げ、この4つの穀物をプラットフォームとして、製粉、油脂食品、糖質、飼料、倉庫、不動産などの事業を展開している。さらに、これらコア事業の強化のみならず、加工食品などの川下への拡大や、東南アジアなどの海外への進出も行っている。
世界各国から運ばれてくる多種多量の穀物を貯蔵する大型穀物サイロを鹿島・神戸・船橋の3工場を合わせて合計36.5万トン備え、パナマックス級(パナマ運河を通航できる最大船型)大型穀物船が接岸できるバース(桟橋)も完備しており、取扱う穀物量は食品メーカーの中で日本一※を誇る。穀物原料から各種製品を製造する際に発生する副産物を、主に飼料・肥料・工業用原料として活用しており、食品リサイクル率は2018年実績値で99.9%となる。
※昭和産業調べ
2. 沿革
同社は1936年に「農産報国」を旗印に設立された。設立当時から、製粉、製油、製飴、肥料などの事業を展開。1950年代後半以降、工場を臨海部に集約し、生産設備やサイロを拡充して食品コンビナートを建設した。1960年には世界で初めて家庭用天ぷら粉を発売した。現在、グループ経営理念である「人々の健康で豊かな食生活に貢献する」のもと、穀物ソリューション・カンパニーとして様々な事業展開を通して日本の食を支えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)
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