<話題の焦点>=プラント株の逆張り、原油安が絶好の拾い場を提供
株式市場では原油安に際して企業にコストメリットを及ぼすという観点から、当初は好材料とみなされていたが、産油国の経済を悪化させるという負の側面が次第にクローズアップされ始め、特に大国ロシアの通貨ルーブルと株式市場の暴落を目の当たりに、にわかに金融市場の波乱要因として悪役視されるようになった。
個別では資源開発事業を手掛ける銘柄の売り材料として余波が及んだが、負の連鎖は石油やLNGなどエネルギープラントを手掛ける企業にも広がった。千代田化工建設<6366.T>、東洋エンジニアリング<6330.T>、日揮<1963.T>などプラント関連株が軒並み売られ、いずれも12月中旬には年初来安値に売り叩かれている。
しかし、これはイレギュラーな下げで、絶好の拾い場とみる向きも少なくない。注目されるのは大手3社の受注残の積み上がりだ。上期段階での受注残高は大手3社合計で4兆1500億円強。これは過去最高で前年同期比で1.5倍の水準に達する。いかに原油が下がっても、これらの受注高を霧消させる道理はない。来期以降の成長期待を買うのであれば、今しかないというのが、目ざとい市場関係者の声だ。
大手3社以外では、プラント補修トップの新興プランテック<6379.T>や、アジアで火力発電の需要を開拓する東芝プラントシステム<1983.T>などにも注目しておきたい。
◆逆張り狙いのプラント関連株
銘柄(コード) 株価 投資妙味度
日揮<1963.T> 2559・0 ★★★
洋エンジ<6330.T> 457 ★★★★★
千代化<6366.T> 1038 ★★★★
東芝プラ<1983.T> 1885 ★★★
新興プラン<6379.T> 849 ★★★
※株価は12月26日終値(単位:円)
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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