<話題の焦点>=路面温度を抑えろ! 東京五輪に向け対策急ぐ
政府は5月に関係省庁等連絡会議を立ち上げ、暑さ対策に向けた検討をスタート。今月3日には第2回会合が開催され、8月にも中間とりまとめが示される予定だ。また、東京都は昨年12月に策定した長期ビジョンのなかで、マラソンコースを含む約136キロメートルの都道に遮熱性舗装や保水性舗装を施す計画を掲げている。
アスファルト舗装は日射を吸収しやすい材料でできており、真夏の路面温度が60度を超えることも珍しくない。そこで路面温度上昇抑制策として有力視されているのが、遮熱コート材を路面に塗布することで温度上昇を抑える遮熱性舗装だ。太陽エネルギーの約50%を占めるといわれる近赤外線を効率的に反射する舗装で、塗っていない路面と比べて10度以上の違いがある。一方、保水性舗装は、舗装の空隙に保水材を充填し、それに吸収された水が蒸発散する際の気化熱によって路面温度を低減する舗装。給水装置と組み合わせることで、温度上昇抑制効果を継続的に機能させる舗装システムを構築することができる。
国土交通省は7月下旬から9月にかけて、東京・青山通り(国道246号)の一部区間で路面温度上昇抑制機能を持つ舗装の「暑熱対策効果」の実証実験を行うとしており、これをきっかけに道路関連企業のビジネス機会拡大が期待される。
◆主な道路舗装企業の工法名
銘柄<コード> 保水性舗装 遮熱性舗装
三住道路<1776.T> サンクールW サンクールR
佐藤渡辺<1807.T> アクアリテーナ ヒートカット
NIPPO<1881.T> クールポリシール パーフェクトクール
東亜道<1882.T> モイスチャロード ヒートシールド
前田道<1883.T> ホスイペイブ ヒートオフペイブ
日道路<1884.T> クールファルト シャットファルト
大林道<1896.T> 涼畳 IRガード
世紀東急<1898.T> アーバンクール(保水型) アーバンクール(遮熱型)
出所:株経通信(株式会社みんかぶ)
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