報道関係者各位
戸田建設株式会社 (社長:大谷清介)が、新進アーティストを支援する目的で始めた現代アート作品公募プロジェクト「KYOBASHI ART WALL ―ここから未来をはじめよう」の第4回優秀作品および奨励作品が決定しました。優秀作品は、当社が現在工事を進めている新本社ビル「TODA BUILDING」(以下、TODAビル)の建設現場仮囲に8月28日から展示します。
最終回となった第4回の公募は、2023年4月24日から7月6日まで作品募集を行い、国内外から総数345点の応募がありました。過去3回の審査員を務めた笠原美智子氏(公益財団法人石橋財団 アーティゾン美術館副館長)と、TODAビル3階のギャラリーコンプレックスにオープン予定のYutaka Kikutake Galleryの代表・菊竹寛氏を審査員に迎え、優秀作品1点および奨励作品2点の入選が決定しました。優秀作品は、賞金25万円のほか、仮囲での作品ビジュアルの掲出に加え、2024年初旬には当社が期間限定で自主運営するスペース、KYOBASHI ART ROOMにて優秀作家の展覧会の開催も予定しています。
また、第3回優秀作家2名の個展を2023年9月28日~11月5日にかけて開催します。優秀作品の実物に加え、新作などを含めた展覧会をKYOBASHI ART ROOMにて開催いたします。
第4回優秀作品
作品名:編むこと、思い出すこと
アーティスト名:ネルソン・ホー
制作年/素材/サイズ:2022年/雲肌麻紙に岩絵具/H116.7×W91.5cm
作品について:人々は経験や記憶を持っているからこそ、情報や証拠をつなぎ合わせて、将来の見通しを予測することができるが、過去の経験を追体験し、時間と空間の感覚を作り出す手段である記憶は、どちらかというと信頼性に欠ける。記憶というのは、感情やトラウマなどの要因によって、歪んだり、捏造されたりすることが多い。人間としての私たちの存在が、この不正確で柔軟な記憶の上に成り立っているという考えに魅力を感じて描いた作品。
プロフィール:1998年マレーシア、ペナン生まれ。2021年多摩美術大学日本画専攻卒業。メンタルヘルスやLGBTQに対する差別など現代の社会問題をテーマにした絵画、刺繍、インスタレーションなどの作品を制作している。2022年アートアワードトーキョー 丸の内審査員建畠晢賞。
第4回奨励作品
作品名:Self Portrait with Blue Michigan
アーティスト名:加藤 立
制作年/素材/サイズ:2023年/リネンキャンバスに油彩/H162×W130.5cm
プロフィール:1979年愛知県生まれ。人間の行為を演劇的に捉え、異化し、パフォーマンスなどで作品化している。近年の作品に、2022年『絵画の沈黙が聴こえてくる』(ANB TOKYO/東京)、2019年『I am a museum』(広島市現代美術館/広島)など。2021年第24回岡本太郎現代芸術賞入選。
作品名:無人販売の野菜たち
アーティスト名:笹埜八郎
制作年/素材/サイズ:2021年/キャンバスにアクリル/H112×W146cm
プロフィール:1958年兵庫県生まれ。日常生活の中から、ふと心に引っかかった場面を取り上げ制作する。「なぜ気になったのか?」「他の人たちにはどう見えているだろうか?」「自分が受けた感じを誰かと共有することはできるだろうか?」などの思いを巡らせながら、様々な境界を越えた新しい世界が広がることを期待して活動している。
審査員評
笠原美智子(公益財団法人石橋財団 アーティゾン美術館副館長)
本公募は4回目となりますが、最終回にふさわしく応募作品は質量ともに充実していました。それだけに選考は難しく、優秀賞・奨励賞に残った3作品が甲乙つけがたかっただけでなく、やむなく選考に漏れた作品の中にも秀作が多くありました。
一目で魅了されたのは ネルソン・ホーさんの《編むこと、思い出すこと》です。垂らした髪を編んでいる様を和紙に朱色の岩絵具の線だけで表し、描かれたその人への愛情と仄かなユーモア漂う優しい作品に仕上がっていました。奨励賞の加藤立さんと笹埜八郎さんはすでに作風が確立している完成度の高い作品を見せてくれました。
菊竹 寛(Yutaka Kikutake Gallery代表)
優秀賞を受賞されたネルソン・ホーさんの作品は、アーティスト本人の経験、それによって作られる記憶、そしてそれが社会のなかでどのように居場所を生み出していくのかという人の精神のダイナミズムを感じられる作品でした。和紙、岩絵具と長い歴史を持つ素材を用いている点も興味深く感じます。展覧会ではどのようなストーリーが生み出されるのか楽しみです。
第4回 KYOBASHI ART WALL 開催概要
【第4回優秀作品展示】
展示場所:TODA ビル建設中仮囲(北面)東京都中央区京橋1-7-1
展示期間:2023年8月28日(月)~2024年3月(予定)
【第4回公募概要】
募集期間:2023年4月24日(月)~2023年7月6日(木)
支援内容:優秀作品(2点)
・賞金25万円
・TODA ビル建設中の仮囲での作品の印刷物の掲示
・KYOBASHI ART ROOMでの展覧会開催機会提供
※1 会場費無料
※2 チラシ制作等広報活動及び、展示に係る諸経費を支援します。ただし作品の制作費は作家負担となります。
※3 優秀作品を展示リストに含めてください。
・TODA ビルでの歴代優秀作家の作品展示
支援内容:奨励作品(複数点)
・TODAビルでの歴代入選作家の作品展示
審査員:
笠原美智子(公益財団法人石橋財団 アーティゾン美術館副館長)
菊竹 寛(Yutaka Kikutake Gallery代表)
戸田建設株式会社 京橋プロジェクト推進部
主催:戸田建設株式会社
後援:中央区
公式HP:https://www.toda.co.jp/kyobashi-art-wall/index.html
第3回優秀作家展覧会
「KYOBASHI ART WALL―ここから未来をはじめよう」の第3回優秀作品の入選作家、 SAKAMOTO ENTERTAINMENT、および、大竹奨次郎の個展を 2023年9月28日(木)~11月5日(日)にかけて開催します。本展は優秀作品の実物に加え、新作を含む作品を当社が期間限定で自主運営するスペース、KYOBASHI ART ROOMにて展覧します。
また、本展の関連イベントとして、ゲストを招いた作家の対談イベントも開催します。
◆SAKAMOTO ENTERTAINMENT 「Orange_Peel_Piece_#2」
本展では、優秀作品《Re:Orange_Peel_Piece》に加え、抽象画の新作とデザインのプロセスで行う「素材研究」に焦点を当てた作品を紹介します。デザインとアートを横断し模索しながら活動している若いアーティストの展覧会です。
プロフィール:1997年熊本県生まれ。2020年多摩美術大学統合デザイン学科卒業。素材を研究し、新たな視点からものを見つめ直しデザインやアートに落とし込んでいる。2021年SHIBUYA AWARDS入選。2022年muni art award ファイナリスト、アートオリンピア入選、長亭GALLERY展入選。
◆大竹奨次郎「世界の限界」
本展では、大学卒業後に日々制作してきた作品を展示します。どうしたら絵が描けるのかという問いに真摯に向き合い、描くことを続ける若手アーティストの展覧会です。
プロフィール:1994年東京都生まれ。2020年武蔵野美術大学油絵学科卒業。卒業後の活動として、個展を毎年開催。2020年「花咲く絵画たちの光」(マキイマサルファインアーツ/東京)、2021年「花についての花 魚についての魚 街についての街」 (リバーアンドコーヒーギャラリー/東京)、2022年「竜泉」(Liamgallery/東京)など。
第3回優秀作家展覧会 開催概要
SAKAMOTO ENTERTAINMENT「Orange_Peel_Piece_#2」
会期:2023年9月28日(木)~10月9日(月・祝)
大竹奨次郎「世界の限界」
会期:2023年10月25日(水)~11月5日(日)
時間:12:00~18:00
※10月2日(月)・10月30日(月)休場、10月4日(水)・11月1日(水)はイベント開催に伴い16:30閉場
会場:KYOBASHI ART ROOM(東京都中央区京橋1-8-4京橋第二ビル4F)
主催:戸田建設株式会社
後援:中央区
URL:https://www.toda.co.jp/kyobashi-art-wall/exhibition.html
第3回優秀作家展覧会 関連イベント
◆クロストーク SAKAMOTO ENTERTAINMENT × 深澤直人
本展出展作家の大学時の恩師であり、プロダクトデザイナーの深澤直人氏をゲストに迎え、対談イベントを開催いたします。
日時:2023年10月4日(水) 18:30~20:00(受付18:15)
※会場準備のため16:30~18:15はご入場頂けません。
会場:KYOBASHI ART ROOM
ゲスト:深澤直人(プロダクトデザイナー)
参加方法:会場(定員15名)/ライブ配信あり
予約方法:Peatixからお申込みください。(当日まで受付)https://kyobashiartwall20231004.peatix.com
◆クロストーク 大竹奨次郎 × 丸山直文
本展出展作家の大学時の教授であり、国内外で数多くの展示を行う画家の丸山直文氏をゲストに迎え、対談イベントを開催いたします。
日時:2023年11月1日(水) 18:30~20:00(受付18:15)
※会場準備のため16:30~18:15はご入場頂けません。
会場:KYOBASHI ART ROOM
ゲスト:丸山直文(アーティスト、武蔵野美術大学教授)
参加方法:会場(定員15名)/ライブ配信あり
予約方法:Peatixからお申込みください。(当日まで受付)https://kyobashiartwall20231101.peatix.com
KYOBASHI ART WALLとは
新進アーティストの支援を目的に2021年11月からスタートした現代アート作品の公募プロジェクト。TODAビルの2024年オープンに向けて、 半年に1回、全4回にわたり作品を募集、優秀作品を選出します。優秀作品は、TODAビル建設現場の仮囲に掲出するほか、東京・京橋での展覧会開催など、京橋発の新進アーティストを発掘し作品発表の場を提供します。
戸田建設のアート事業「ART POWER KYOBASHI」
ART POWER KYOBASHIとは、2024年TODAビルのオープンとともにはじまる新たなアートプログラムの総称です。当社が東京・京橋で社業をはじめて100年余り、次の100年に向けて、TODAビルの建替を契機に、アートによる新たなまちの価値づくりをはじめます。この場所から様々なアーティストが育ち、発信し、評価され、その仕組みの中でアートが人々の生活の生きる源となる。そんなアートによるまちのエコシステムの構築を目指し、都市を更新し続けるアートの力を育んでいきます。
ART POWER KYOBASHI公式WEBサイト:https://apk.todabuilding.com/
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