環境負荷のほとんどない再生可能エネルギーとして関心
マグネシウム空気電池は、地球上にほぼ無限に存在するマグネシウムと空気を燃料としており、二酸化炭素やその他の公害物質を出さないことから環境負荷のほとんどない再生可能エネルギーとされる。電池内部にエネルギーを蓄えたまま保管できる期間が長いことが特徴で、例えば懐中電灯を使用しようとしたときに使えなかったという事態を避けることができる。
マグネシウム空気電池の本格普及には導入方法が課題のひとつとなっていたが、自動販売機の流通ルートを使うことで交換用電池の輸送や交換、回収、メンテナンスが容易にできることが示されたことで、改めて注目を集める可能性がありそうだ。
古河電池<6937>は2014年8月下旬、凸版印刷<7911>と共同で世界初となる紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池「マグボックス」を開発したと発表。株価は9月上旬にかけて約2.5倍に急騰した経緯がある。
また、藤倉ゴム工業<5121>は東京工業大学との共同研究を手掛かりに、13年12月下旬から14年1月初旬にかけて株価が約4倍と大化けした。
このほかではオリコン<4800>や倉元製作所<5216>、不二サッシ<5940>、日本バルカー工業<7995>などにも注目したい。
◆主なマグネシウム空気電池の関連銘柄
銘柄<コード> 概要
オリコン<4800> 子会社が一部特許保有
藤倉ゴム<5121> 東工大と共同研究
倉元<5216> スティックライトなどを商品化
不二サッシ<5940> グループ会社が共同研究
古河電池<6937> 「マグボックス」を販売
日バルカー<7995> LEDランプを製造