ニーズ高まるテロ対策関連、東京五輪開催控え関心高まる
<話題の焦点>
10月14日から16日にかけて、東京ビッグサイトで国内唯一のテロ対策専門展「テロ対策特殊装備展’15」が開催された。同展示会は、来場者を治安関係者や重要インフラ担当者などに限定したクローズドショーで、今年で開催は9回目となる。
今年年頭のISILによる邦人殺害テロ事件に始まり、バンコクで発生した爆破テロなど日本人が巻き込まれるテロ事件が頻発していることに加えて、今後、伊勢志摩サミットや東京オリンピック・パラリンピックなどの国際イベントの開催を控え、テロ対策に対する関心も高まっている。このため、今年の展示会には過去最大規模の131社が出展(前年実績102社)。来場者数は延べ2万918人(速報ベース、前年実績1万4201人)を数えるなど出店数、来場者数とも増加した。東京五輪に向けてビジネスチャンス拡大も期待できるだけに、関連銘柄には注目しておきたい。
出展した企業をいくつか紹介すると、
池上通信機<6771.T>では、鉄塔や庁舎屋上に設置し、昼夜を問わず、街や災害現場の状況を確認できる「昼夜連続撮影対応高所カメラシステム」を展示。
グローリー<6457>は通貨処理のトップブランドとして培った「認識・識別技術」を応用し開発した「顔照合検索システム」を展示した。
このほか、別表にも出展企業をいくつか紹介するが、全ての企業を紹介するには至らない。ただ、テロに対する関心が高まっているだけに、関連銘柄には注目が必要だろう。
◆主な「テロ対策特殊装備展」出展企業
銘柄<コード> 出展内容
三洋貿易<3176> 米MKS社の高速・高感度化学兵器ガスモニターを実機展示
サン電子<6736> 犯罪捜査向けに携帯電話やスマートフォンのデータ抽出
システムを展示
島津製
<7701> 水中セキュリティーシステムに応用可能な磁気・水中電界
センシング機器を紹介
兼松<8020> 子会社兼松エアロスペースがマルチセンサーでドローンを
検知する検出器などを展示
極東貿易<8093> 偵察や監視などに使用される1台で双眼鏡・距離計・
コンパス・傾斜計の機能を備えた多機能観測機器を展示
東陽テクニカ<8151> 英ASV社の無人監視用偵察・調査ボートやカナダ・
SEAMOR社の小型遠隔操作水中ロボットなど展示
理経<8226> ドローンが発する飛翔音を検知するドローン検知システム
などを展示
配信元: