明日、注目の米雇用統計発表! “Xデー”に向けた号砲に?
6日(金)雇用統計が“Xデー”への準備の起点に?
イエレンFRB議長が米下院金融サービス委員会での証言を行い、「12月利上げの可能性」について言及し、ドルが主要通貨に対して全面高の展開に。
昨日発表されたADP雇用統計が市場予想を上回り(市場予想:18万人、結果:18.2万人)、また9月貿易赤字額に関しても今年2月以来の低水準(408億ドル)となり、直近は米経済指標や内需関連セクターの好調さが際立つ状況。
特に、昨今の原油安を背景に10月の米新車販売台数(季節調整済み、年率換算)が2005年以降では初めて1800万台を超え、中でも大型車需要が堅調とのこと。
折しも夏場以降における中国経済の減速に伴い、米外需関連セクターの落ち込みが懸念されていた一方で、内需に目を向けてみるとその好調さが際立つようになり、FRBはいつまでも“(利上げを)ヤルヤル詐欺”を継続できない状況になってきたのは明らか。
直近では「12月利上げ確率」が今回の証言後に52%から58%まで上昇し、“Xデー”は12月16日となる確率も徐々に高まる中、イエレン議長の言う「(12月に行動を起こすのに必要な)今後得られる情報」の一つの重要な判断材料となるであろう明日6日(金)の米雇用統計発表。
いよいよその“Xデー”に備えなければならないのか否か・・・。要注目です!
トルコリラ/円・日足・一目均衡表は【三役好転】間近!
そんな中、米利上げと同時に懸念されるのが・・・株式市場や新興国を襲うやも知れぬ“副作用”。
言うなれば、昨今のFRBによる“ビハインド・ザ・カーブ”(=利上げタイミングの“後ズレ”)戦略は、ひとえにその“副作用”に備えるためのリハビリ期間という時間的・心理的余裕をマーケットに与えたようなもので、マーケットが再び禁断症状を起こして“ホテル・カリフォルニア”へ再チェックイン(=再度の金融緩和政策のこと。具体的にはQE4ならびにマイナス金利政策)させないための施術テクニック。
特にブラジルやロシアといった新興国経済の“副作用”が大いに心配される中、“フラジャイル5”(=脆弱5通貨)との位置付けをされていたブラジルレアル、インドルピー、インドネシアルピア、南アフリカランド、そしてトルコリラの今後の動向には改めて注意する必要が。
ただし、目先の動きを確認するためにその一つであるトルコリラを取り上げてみると、週初に入って来たトルコ総選挙での与党・公正発展党(AKP)の圧勝結果が好感されたこと、またその得票数が絶妙の数的バランスとなったことが好感され、対円相場では今年8月以来の43円台を示現。
依然としてPKK(非合法武装組織「クルド労働者党」)を空爆するなど、地政学的リスクが顕在するものの、安定政権樹立に向けた一里塚が形成されたと捉えてよさそう。また、トルコリラ/円・日足・一目均衡表では【三役好転】間近ということもあり、期間をある程度絞った上でエントリータイミングを図ってみるのも面白いかも知れません。
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