生き残りをかけて合従連衡へ
┗合同製鐵(5410)
新日鐵住金系の電炉メーカー、鉄筋用棒鋼や線材など建設用が主力です。
電気代上昇によるコスト増など、電炉メーカーを取り巻く環境が依然として厳しいものの、中国経済の景気後退懸念で原材料の鉄スクラップ価格が下落しており、収益の改善が見られています。15年3月期は3期ぶりに最終黒字に転換しました。
業績改善に加え、電炉業界では再編の機運も高まりやすいと考えられます。9月18日には、新日鐵傘下の大阪製鉄がジャスダック上場の東京鋼鐵を買収すると発表。再編の呼び水になる可能性があります。
合同製鐵は、新日鐵住金系の共英製鋼と株式を持ち合うなど提携関係にあります。新日鐵住金系の大連合の期待も高まりそうです。
バリュエーション面からもPER=7.2倍、PBR=0.5倍と割安感は鮮明になっています。9月末の中間配当を落としたことで株価は調整を強いられていましたが、10月30日の決算発表に向けて買戻す動きも期待できそうです。
小野山 功