4~6月期の営業益「4倍」に
■注目銘柄
┗沖電気工業(9305)
通信機器の老舗企業、通称「OKI」。銀行ATMが主軸で、中国のATM(現金自動預支払機)が好調です。
海外では偽札への対策が難しいことから、入金ができないCD(現金自動支払機)が主流ですが、頻繁に紙幣の補充を行わないとならないデメリットがありました。
OKIは、世界で初めて紙幣還流型のATMを開発した企業で、状態の悪い紙幣でも瞬時に識別する技術が強みです。
中国ではオリンピックを期にATMが普及しました。それまでは、預金の引き出しのために給料日には銀行窓口に長蛇の列ができていたため、外国人に見せるのはいかがなものかと、ATMの導入が拡大した経緯があります。
ブラジルでは来年のオリンピック開催を前に、ATMの伸びが期待できそうです。
7月30日に発表された第1四半期業績は連結営業利益が、前期比4倍の35億円と好調でした。
同社は情報通信向けの売上比率が高いため、収益は下期に偏る傾向がありますが、想定を上回る進捗率を受けて、通期業績の上方修正期待も高まりそうです。
小野山 功