売上の4割強が新日鐵住金向け
*4月15日追記
円相場が対ドルで119円台前半まで円高が進み、トヨタやマツダなど輸出関連企業が冴えない展開でした。黒崎播磨は耐火レンガなど原材料を中国から輸入するため、円高が業績面にはプラスに作用します。地合いが悪化した際も、円高メリット株として資金の流入を集めそうです。
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■注目銘柄
┗黒崎播磨(5352)
製鉄炉などで使用される「耐火物」の大手、筆頭株主の新日鐵住金(5401)が主要取引先です。
新日鐵住金が3月3日に、2017年度までの「2017年中期経営計画」を公表しました。計画によると今後3年間で、国内の設備投資に1兆3500億円を投じ、これまでに比べて年平均で1,000億円積み増す方針です。
2020年の東京オリンピックに向けた建設需要の高まりや、防災・減災を目的とした国土強靭化政策、さらには円安を受けた製造拠点の国内回帰などを見据え、従業員の採用も拡大します。
コークス炉など大型設備の更新が予定されており、炉を覆う耐火物需要の高まりが期待されます。
黒崎播磨の株価は、3月末の配当落ち(一株当たり3円)の影響もあり、足元では上昇一服感が見られていますが、主要取引先である新日鐵住金が設備投資を大幅に増やす方針ですので、16年3月期の業績拡大期待を集め、300円台乗せも視野に入りそうです。
小野山 功