高価格帯を求める動き
こうしたなか、日本時計協会が18日に発表した「完成品の総出荷(2014年1月~12月の合計見込値)」をみると、ウオッチの健闘ぶりが見えてくる。特に、国内出荷では数量で800万個(前年比8%増)、金額で1073億円(同20%増)と大きい伸びを示しており好調さが裏付けされた格好だ。
「国内では、時計本来の機能性を重視した比較的に高価格帯の製品が売れている。一因としては景気浮揚の影響も考えられるが、4月の消費増税後も堅調な動きとなっている」(広報)と話す。
各時計メーカーも、高価格帯を求める動きに当然のことながら照準を合わせている。
セイコーホールディングス<8050>が高価格帯の「グランドセイコー」や「アストロン」で攻勢をかける一方、シチズンホールディングス<7762>は主力ブランドの「クロスシー」の販売が好調だ。カシオ計算機<6952>は国内外ともに人気の高い「Gショック」シリーズで攻めの姿勢を強めている。
さらに時計周辺で、バンドを手掛ける日本精密<7771>などにも妙味がありそうだ。