■今なら間に合う関連銘柄は?
2013年7月から東南アジアからの旅行者に対して、ビザ発給の基準が緩和されたほか、格安航空会社(LCC)の就航や、円高是正が背景にあります。
また、今年3月から都心へのアクセスが良い、羽田空港の国際線発着枠が拡大された影響もあって、今年は去年を25%も上回るペースで訪日外国人が増えています。このままの勢いで推移すれば、10月にも1000万人を上回るとみられます。
さて、10月1日から外国人旅行者の「免税」範囲が拡大されます。これまでは、家電、装飾品、かばん等の一部品目のみが対象でしたが、来月以降、5000円超の全ての品目に拡大されることになります。
菓子などの食品類も新たに免税対象となるため、都内の百貨店では、免税カウンターの新設や、外国人向けお土産ショップの開設など観光客を取り込もうと躍起です。
銀座に旗艦店をもつ 松屋(8237)は29日、年初来高値を更新しました。来月からの「免税」範囲拡大で、業績拡大を期待する買いを集めたようです。
また、百貨店だけではなく、空港の売店や免税店を運営するJALUX(2729)、家電量販店のラオックス(8202)の株価も堅調です。
一方、新しく免税対象となる品目は、旅行中に消費されないように、指定された方法で包装することが販売の条件となります。
開封された場合には一目で分かるシールで封印しなければならないというルールが設けられるため、ラベルプリントのサトーホールディングス(6287)、百貨店向け紙袋大手のザ・パック(3950)も、業績拡大期待を集めそうです。
小野山 功