買い材料が控える9月
来週からは、いよいよ9月相場入りすることになる。9月、10月相場というと、「ブラックマンデー(10月)」、「リーマンショック(9月)」などから、波乱のイメージがつきまとう。果たして今年の日本株式市場は「実りの秋」を迎えることができるのか。
市場関係者からは「今年の秋は多くの買い材料が控えている。第1は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の国内株式の運用比率の引き上げに伴う買い需要。第2は、少額投資非課税制度(NISA)の非課税枠拡大や、ジュニアNISAの創設。そして、第3は、法人税減税具体化による企業収益向上期待もある。万が一、消費増税後の国内景気が想定を下回った場合には、日銀による金融政策の追加緩和というカードも用意されており、下値不安は限定的といえる」との見方が出ている。
ただ、こうした好環境でも、相場の鍵を握る外国人投資家の本格的な買い参戦がなければ、主力銘柄がリード役となる本格上昇相場に発展するのは難しそうだ。
また、ウクライナ、中東などでを巡る地政学リスクが突発的に高まる危険性は否定できない。世界経済に少なからず悪影響を与える、互いの経済制裁合戦は慎んでもらいたいものだ。