低ボラ環境継続の背景
コモディティ(商品)銘柄とは反比例の動きをすると言われるドル/円相場ですが、これらリスクオフの動きを受けて一時101円台前半まで下落する展開に。
ただし、それらがマーケットの動きを大きく左右するような材料にはなり得ず、再び「膠着相場」とも「夏枯れ相場」とも形容されるような相場展開に舞い戻ったような状況。
当然、地政学的リスクは今後大きな展開を見せる可能性があるため注意が必要であることは言うまでもありませんが、その他の動きでやや気になるのが、バルチック海運指数の下落。
バルチック海運指数とは、ばら積み不定期船の運賃を指数化したもので、その指数によって国際的な船の需給関係や貿易量の動きを可視化することが可能な指標ですが、その上げ下げは世界の景気状況を占う先行指標の一つとして注目されています。
そのバルチック海運指数が23日時点で12日連続安の723ポイントまで低下し、2013年1月以来の低水準に。
世界的な金利低下と合わせて、このバルチック海運指数の低下は新興国経済のみならず先進国経済が伸び悩んでいる証左では・・・?との声もチラホラ。「膠着相場」とも「夏枯れ相場」と呼ばれる低ボラ環境がしばらく続くとの観測のその背景についても、我々は理解しておく必要があります。