「靴下女子」に注目、生足脱却気配で靴下業界に反撃の狼煙

“ダサかわいい”短い靴下のニーズ拡大

ここ続いていた“生（なま）足ブーム”に変化の兆しが見え始めている。昨年後半辺りから「靴下女子」と言われる短めの靴下を着用する若年層が増加し、これが靴下業界にとっては反撃のきっかけになるのではないかとの見方がある。

　日本靴下協会の靴下需給推移を見ると、ここ数年は海外生産を進めた側面もあり、国内生産量の落ち込みが目立つ。さらに円安の進行は、前述の海外に活路を求め生産移転を推進した企業にとっては厳しい状況になっている。生足ブームは、当然の事ながら靴下業界にとっては逆風だった。さらにレギンスの流行もストッキングなどにとっては向かい風となったようだ。

　益若つばささんプロデュースによるレッグウェアに注力するしまむら＜8227＞では「最近では“ダサかわいい”と言われる短めの白い靴下のニーズが拡大している。生足からの揺り戻しもあり、靴下回帰が進んでいるようだ」（企画室）という。

　靴下回帰で注目されるのが、靴下総合企業を目指すタビオ＜2668＞や靴下の老舗というべきナイガイ＜8013＞だろう。また、生足ブームの終焉はアツギ＜3529＞などのストッキングメーカーにとっても追い風になる。靴下編機を手掛ける島精機製作所＜6222＞にもビジネス拡大のチャンスにつながりそうだ。

　靴下女子の登場で、業界活性化に弾みがつくか今後の動向に注目が集まる。