規制解除による「中古端末市場」の拡大に期待!
中古本リサイクルの草分け、「青山ブックセンター」の買収で新書販売にも進出しています。
電子書籍の普及で、中古本販売事業の成長性を疑問視する見方もありますが、4月24日に発表したヤフーとの資本業務提携が好感され、株価は一時1,000円の大台を付ける場面がありました。
ヤフーとの提携で注目されたのが、ヤフーのオークションサイト「ヤフオク!」での中古本販売拡大です。ただ、同社には「本」ではないもう一つの注目ポイントがあります。
現在、「iPhone」など人気のスマートフォン端末には「SIMロック」という細工が施されており、たとえばソフトバンクで販売される端末は、同社のSIMカードしか使えないという制限がかかっています。
ただ、総務省は高止まりする携帯利用料金の低減に向けて、2015年度にも解除を義務づける方針を固めたと報じられています。
自社のネットワークしか使えないように制限するSIMロック規制が『解除される可能性』が出てきたのです。
SIMフリーになれば、例えばソフトバンクモバイルで買ったiPhone端末を、NTTドコモのネットワークで利用するということも可能になるとみられます。
キャリアを変更する際に、これまでは新しい機種を購入する必要がありましたが、SIMロック解除を受けて同じ端末が利用できるようになるため、通信料金の引き上げにつながり、消費者にとってはメリットの大きい政策だといえそうです。
他にも、規制解除で中古端末の取引が活発になる可能性があると考えられ、これが同社にとっては正に『追い風』になるでしょう。
同社は現在、中古スマートフォンの買い取りや販売に力を入れています。ソフトバンクモバイルで販売されたiPhoneは、中古品として店頭に売られていますが、購入後もソフトバンクのネットワークしか利用できないようになっておりますが、“規制解除”により、中古端末市場が拡大し、中古スマートフォン販売を行う同社は思わぬビックビジネスに成長する可能性を今後、秘めているとみております。
小野山 功