＜話題の焦点＞＝追い風続くフィットネスクラブ、介護予防など高齢者層に照準

　経済産業省の調査（２０１２年現在）によると、フィットネスクラブ利用者で高齢者層の拡大が顕著となっている。２０歳以下、３０歳代の会員比率が低下する一方、６０歳以上が拡大しており、１２年は、６０歳以上の会員比率が約３０％と最も高くなってきた。

　フィットネスクラブへの支出金額や会員数に占めるシニア層の比率が高まっているのは、６０歳以上の年齢層の人口構成比の上昇に加え、当該年齢層のスポーツ志向、健康志向の高まりがあるものと推察される。

　ルネサンス<2378.T>の介護予防事業は、豊富な経験を持つ運動指導員による、安全で効果的な指導と、小スペースでも行えるプログラムが高い評価を得ている。セントラルスポーツ<4801.T>の介護予防は、さまざまなオリジナルプログラムの中から、ひとりひとりの状態に合わせた筋力向上、転倒予防個人別プログラムで適切にサポートしている。

　一方、地方で重点的に展開する東祥<8920.T>は、スポーツクラブ未経験者でも、気軽に楽しめるように、自転車をこぎながらトランプゲームが楽しめるマシンや、高齢者が好む露天風呂、サウナ、マッサージルームも完備した施設で割安な料金でサービスを提供している。

　業界最大手のコナミ<9766.T>は、超音波測定と筋力測定のデータに基づき、より正確に体力測定する同社独自のサービスを取り入れ、加齢による足腰の衰えの改善やさまざまな痛みの軽減、ストレス緩和などを目的に健常高齢者に特化したサービスを立ち上げている。

◆主なフィットネス関連銘柄

銘柄（コード）　　　今期営業増益率　　　株価　　　　ＰＥＲ

メガロス<2165.T>　　　　▼６．６　　　１４６４　　１１４．０
ルネサンス<2378.T>　　　３０．０　　　　８３９　　　１２．８
セントラルＳＰ<4801.T>　１１．８　　　１５５２　　　１３．３
東祥<8920.T>　　　　　　１２．９　　　１７６１　　　１４．９
コナミ<9766.T>　　　　　５５．９　　　２２８１　　　４５．１

※株価は５日終値（単位：％、円、倍）


出所：株経通信（株式会社みんかぶ）