金価格は保合い上放れ
李克強首相は、全人代閉幕後の記者会見で、中国初の社債のデフォルト(債務不履行)が起きたことに関連し、「回避できないケースもある」と述べ、ある程度のデフォルトは容認する姿勢を示唆した。さらに予定よりも遅れて本日発表された中国のマクロ経済指標は弱気の内容で、シャドーバンキング問題・航空機テロ事件(未確認ではあるが)など中国発のリスク要因を織り込み行く可能性。また、ウクライナ情勢も、16日にクリミアの住民投票を控えて、クリミア議会は「独立宣言」を出しており、緊張状況が継続している。
強気の雇用統計を受けて付けたドル円の高値は、丁度、一目均衡表の雲のねじれの時間で付けており、雲のねじれがトレンド反転のポイントであった可能性が高まっている。フィツシャー次期FRB副議長の米上院公聴会でも、緩和策の持続表明がなされる模様でドルにとっては売り要因だ。足もとの金の動きからは、「株安・円高ドル安に備えたい時間が接近中」と見える。