ダイキアクシス Research Memo(10):海外の水衛生インフラ整備を成長エンジンに位置付け(2)

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最新投稿日時:2026/10/16 11:50 - 「ダイキアクシス Research Memo(10):海外の水衛生インフラ整備を成長エンジンに位置付け(2)」(フィスコ)

ダイキアクシス Research Memo(10):海外の水衛生インフラ整備を成長エンジンに位置付け(2)

配信元:フィスコ
投稿:2026/10/16 11:50
*11:50JST ダイキアクシス Research Memo(10):海外の水衛生インフラ整備を成長エンジンに位置付け(2) ■ダイキアクシス<4245>の中期経営計画の方向性

3. 数値目標
3つの主力事業がそれぞれ伸長する計画としている。特に「環境機器関連事業」における海外事業の拡大とストックビジネス(メンテナンス)の積み上げが業績の伸びをけん引する。最終年度である2027年12月期の目標として、売上高53,000百万円、営業利益1,450百万円、経常利益1,550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,100百万円を掲げており、達成すれば過去最高業績を更新することになる。また、自己資本比率は31.0%、ROEは9.7%を想定しており、財務規律を維持しながら、投資効率を意識した利益成長(売上高の拡大と利益率の改善)により資本収益性(ROE)を大きく向上させる前提である。

4. 財務戦略
(1)基本方針
財務戦略の基本方針として、1)成長投資への積極的なキャッシュアロケーション、2)財務規律の維持、3)株主還元の充実の3つを挙げている。つまり、成長投資と最適な財務レバレッジの両立を通じてROIC(投下資本収益率)※1を向上させる考えである。なお、最終年度の2027年12月期におけるROICは6.0%以上を目指し、WACC(加重平均資本コスト)※2とのスプレッドの拡大を見込んでいる。

※1 2024年12月期のROICは2.8%(同社推定)としている。

※2 2024年12月期のWACCについても2.8%(同社推定)としている。

1)キャッシュアロケーション
営業キャッシュ・フローの範囲内で投資を行う方針であり、2027年12月期までの3年間の累計キャッシュ・イン(原資)として営業キャッシュ・フロー60億円を見込む。一方、キャッシュ・アウトは成長投資50億円、配当総額10億円を計画している。なお、成長投資50億円の内訳は、1)グローバル生産拠点への設備投資(受注本格化に備えた生産能力増強)に5億円~10億円、2)デジタル投資(ITシステム導入)に5億円~10億円、3)人的資本投資(グローバルな人材育成・確保等)に最大5億円、4)M&A(新規事業投資を含む)に最大20億円、5)再生可能エネルギー関連への投資に最大20億円※とする方針である。

※ ただし、再生可能エネルギー関連への投資については、当初から売却を前提として建設する案件もあり、「再生可能エネルギー関連事業」内で完結する形で資金調達・投資・回収のサイクルを回しているため、全社のキャッシュアロケーションとは別枠で考えているようである。

2)財務規律の維持
2024年12月期時点の自己資本比率(25.7%)の水準を落とすことなく、投下資本効率性を重視した投資案件の厳選と最適な財務レバレッジの実現に取り組む。

3)株主還元の充実
これまで同様、安定配当とEPS成長の両輪によりトータルでの株主還元を行う方針である。

(2)M&A方針
同社は、過去20年間で13件のM&Aを実施し、その結果、買収事業の売上高は全体の24%(100億円以上)を占めるに至っている。買収した事業はいずれも主力事業の一角を担うとともに、いくつかの会社については同社本体と一体化することで、既にシナジーを発揮している。本中期経営計画ではM&Aに最大20億円の投資枠を設定しているが、今後も重点分野において積極的にM&Aを進める考えである。


新興国における拡大の成否は各国との連携、人材育成がカギ

5. 中長期的な注目点
国内経済が成熟していくなかで、世界中の新興国で深刻化する水環境問題に着眼し、社会課題の解決を自社の成長に結び付ける方向性は、理にかなった戦略であると弊社では評価している。とりわけ新興国に見合った仕様やコストで、品質の高い製品・サービスを提供できる同社にはアドバンテージがあり、ポテンシャルが大きい市場を切り拓いていく可能性は十分にあると見ている。そのうえで、成否を決するのは、いかに各国政府と連携を図り、主体的にレギュレーションづくりに関与できるかということと、世界で活躍できる人材の育成にあるだろう。日本における浄化槽普及の歴史が今後のアジア・アフリカでのモデルとしても注目されており、高度成長期からの古い歴史を持つ同社にとっては、日本における浄化槽製造・普及の過程をアジア・アフリカに再現していくことで、環境への貢献はもちろん、同社自身の飛躍にもつながると考えられる。人材育成についても、現在進めているインドでの取り組み(インドモデル)が軌道に乗れば、そこからの人材輩出も含め、今後の海外展開を早める転機になる可能性がある。もちろん、新興国特有の難しさもあろうが、その点は大亀社長のこれまでの経験や経営手腕に期待したい。

国内では、引き続きM&Aを活用した事業基盤の強化に注目している。特に国内建設市場の成長鈍化という構造的な課題に直面する「住宅機器関連事業」や、ポストFITを見据えて新たなビジネスモデルを進めている「再生可能エネルギー関連事業」については様々な戦略オプションが考えられるが、これまでもM&Aを通じて事業ポートフォリオを強化してきた同社にとっては、まさに環境変化や業界の動きが激しいときこそ、新たなチャンスが巡ってくる可能性が高いと弊社では見ている。



■株主還元策

2026年12月期も普通配当24.0円を継続する予定

同社は株主還元策として、株主への安定的な利益還元、並びに継続的な成長を実現するため、配当性向と内部留保を総合的に勘案したうえで配当を行っている。2026年12月期の年間配当は、前期と同額の1株当たり24.0円(中間12.0円実施、期末12.0円)を予定している。

また、株主優待制度として「ダイキアクシス・プレミアム優待倶楽部」を導入している。同制度では、食品、電化製品、ギフト、旅行・体験など2,000点以上の商品や、他のプレミアム優待倶楽部導入企業の優待ポイントと合算が可能な共通株主優待コインと交換可能である。保有株式数が500株以上の株主に対し3,000ポイントを付与する。保有株式数に応じてポイントが増えるスライド制をとっており、保有株式が3,000株以上になると40,000ポイントに増える。また、1年以上の長期保有の場合、ポイントが1.1倍割増しされる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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