今週のポイント
2月28日に米国とイスラエルがイランへの攻撃を開始したことを受け、先週(3/2- )はリスクオフ(リスク回避)が強まりました。その結果、米ドルが堅調に推移する一方で、投資家のリスク意識の変化を反映しやすい豪ドルやNZドルには下押し圧力が加わりました。また、原油価格の上昇に支えられて産油国の通貨であるカナダドルやノルウェークローネなどは底堅い展開でした。
今週は引き続き中東情勢をめぐるニュースに反応しやすい状況となりそう。新たなニュースによって中東情勢が一段と緊迫化する場合、リスクオフはさらに強まり、原油高がさらに進むと考えられます。
13日にはカナダの2月雇用統計が発表されます。市場では、BOC(カナダ中銀)は政策金利を当面据え置くとの見方が優勢です。同国の雇用統計の結果を受けて、その見方がどのように変化するのか注目されます。
TCMB(トルコ中銀)が12日に政策会合を開きます。TCMBは前回1月まで5会合連続で利下げを実施し、前回会合の声明では25年10月と12月と同じく「(政策)措置の規模は、インフレ見通しを重視しつつ会合ごとに慎重に見直す」と表明。追加利下げに含みを持たせました。
トルコの2月CPI(消費者物価視指数)は前年比31.53%と、上昇率は前月の30.65%から高まりました。また、足もとの原油価格上昇の影響によってインフレ圧力は今後さらに強まる可能性があります。今回の会合で政策金利は現行の37.00%に据え置かれそう。そのとおりの結果になれば、TCMBの声明で先行きの金融政策についてどのようなヒントが提供されるのかに注目です。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.17500NZドル~1.20000NZドル>
豪ドル/NZドルは3日に一時1.19749NZドルへと上昇し、13年6月以来の高値をさらに更新しました。RBA(豪中銀)のブロック総裁が同日の講演で「必ずしも(4月29日発表の豪州の)1-3月期CPI(消費者物価指数)を待つ必要はない」 、「毎回の会合がライブ(政策変更の可能性がある)、「より迅速な対応が必要かどうかを検討する」と発言。それを受けてRBAによる早期の追加利上げ観測が市場で高まったことが、豪ドル/NZドルの上昇要因となりました。
市場では、RBAは次回3月16-17日の政策会合で政策金利を3.85%に据え置いて、次々回5月の会合で0.25%の追加利上げを行うとの見方が引き続き優勢。ただし、足もとで原油価格が上昇していることで、3月の追加利上げ観測が高まっています。OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が織り込む3月会合の確率は据え置きが6割強、利上げが4割弱です(日本時間9日10:40時点)。一方、同じくOISに基づけば、RBNZ(NZ中銀)の政策金利は当面据え置かれて、26年9月に利上げが行われるとの見方が優勢です。
RBAとRBNZの金融政策に対する市場の見方を踏まえると、豪ドル/NZドルは引き続き底堅く推移しそうです。
今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.35000カナダドル~1.38000カナダドル>
先週(3/2- )は、リスクオフ(リスク回避)によって米ドルが対円や対ユーロなどで堅調に推移するなか、米ドル/カナダドルは1.36カナダドル台を中心とした値動きとなり方向感が乏しい展開でした。原油価格の上昇がカナダドルにとってのプラス材料となったと考えられます。
今週は13日にカナダの2月雇用統計が発表されるものの、市場の注目は引き続き中東情勢に向かうとみられます。仮に中東情勢が一段と緊迫化してリスクオフがさらに強まったとしても、原油高も進むようであれば、米ドル/カナダドルは方向感が乏しい状況が続くかもしれません。
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