[資源・新興国通貨8/12~15のポイント&注目通貨] FRBの利下げ観測は一段と高まるか!?

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最新投稿日時:2025/08/12 12:04 - 「[資源・新興国通貨8/12~15のポイント&注目通貨] FRBの利下げ観測は一段と高まるか!?」(八代和也)

[資源・新興国通貨8/12~15のポイント&注目通貨] FRBの利下げ観測は一段と高まるか!?

著者:八代和也
投稿:2025/08/12 12:04

今週のポイント

米ドル/カナダドルやNZドル/米ドルは、7月CPI(消費者物価指数)などの米国の経済指標の結果に影響を受けやすいと考えられます。それらによってFRBによる利下げ観測が一段と高まる場合、米ドルが全般的に軟調に推移して、米ドル/カナダドルは下値を試し、NZドル/米ドルは上値を試す展開になりそうです。

豪ドル/米ドルや豪ドル/円、豪ドル/NZドルについては、12日のRBA(豪中銀)会合に注目です。本稿執筆時点で会合の結果は判明していないものの、市場では0.25%の利下げが行われると予想されています。そのとおりの結果になれば、RBAの声明や会合後のブロック総裁の会見の内容が材料になりそうです。

トランプ米大統領は11日、中国からの輸入品に対する関税の停止期限を90日間延長するとの大統領令に署名しました。市場ではリスクオン(リスク選好)が強まるとともに、円が軟調に推移するかもしれません。

今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.08500NZドル~1.11000NZドル>

今週の豪ドル/米ドルは、12日のRBA(豪中銀)会合の結果に大きく影響を受けそうです。本稿執筆時点で会合の結果は判明していないものの、市場では0.25%の利下げが決定されると予想されています。

そのとおりの結果になれば、RBAの声明やブロック総裁の会見で今後の利下げペースについてどのようなヒントが示されるかに注目。市場では、次回9月29-30日の会合で政策金利は据え置かれて、次々回11月3-4日の会合で0.25%の追加利下げが行われるとの見方が有力です。総裁会見などを受けてRBAによる追加利下げ観測が市場で後退する場合、豪ドル/NZドルは堅調に推移する可能性があります。

今週の注目通貨ペア(2):<米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.35000カナダドル~1.39000カナダドル>

FRBとBOC(カナダ中銀)の金融政策面からみれば、米ドル/カナダドルは上値が重い展開になりそうです。

BOCは24年6月から25年3月に7会合連続(合計2.25%)の利下げを実施し、その後4月・6月・7月と3会合連続で政策金利を2.75%に据え置きました。

BOCは前回7月会合の声明で「景気の減速がインフレにさらなる下押し圧力を加え、貿易の混乱による物価上昇圧力が抑制される場合、政策金利の引き下げが必要になる可能性がある」とし、追加利下げに含みを持たせました。BOCは25年末までにあと1回の利下げを行い、それをもって利下げサイクルは終わるとの見方が市場では優勢です。

一方、米国の7月雇用統計の弱い結果を受けてFRBによる利下げ観測が市場で高まっており、FRBは今後複数回の利下げを行うと市場では予想されています。

今週はカナダの主要な経済指標の発表はなく、BOCに対する市場の金融政策見通しが大きく変化する可能性は低いとみられます。米国の経済指標はCPI(消費者物価指数)や小売売上高、PPI(生産者物価指数)などが発表されます。それらの結果を受けてFRBによる利下げ観測が一段と高まる場合、米ドル/カナダドルには下落圧力が加わると考えられます。

八代和也
マネ―スクエア シニアアナリスト
配信元: 達人の予想

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