【QAあり】HENNGE、今期目標ARR100億円達成に向けて順調な滑り出し 価格改定や新規獲得状況などによりARRとARPUが増加

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最新投稿日時:2025/02/12 13:00 - 「【QAあり】HENNGE、今期目標ARR100億円達成に向けて順調な滑り出し 価格改定や新規獲得状況などによりARRとARPUが増加」(ログミーファイナンス)

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【QAあり】HENNGE、今期目標ARR100億円達成に向けて順調な滑り出し 価格改定や新規獲得状況などによりARRとARPUが増加

投稿:2025/02/12 13:00

2025年9月期第1四半期 決算説明

天野治夫氏(以下、天野):みなさま、こんにちは。HENNGE株式会社取締役副社長の天野です。当社グループの決算説明動画をご視聴いただき、ありがとうございます。

本日はまず、執行役員CFOの小林から2025年9月期第1四半期の業績と通期業績見通しに対する進捗についてご説明した後、私から成長戦略と当四半期の所感についてお話しします。

連結業績サマリー(対前年同期比、3か月累計比較)

小林遼氏(以下、小林):執行役員CFOの小林です。2025年9月期第1四半期の連結業績についてご説明します。連結業績のサマリーは、スライドのとおりです。売上高などは前年同期比で大きく伸長していますが、通期業績予想における想定の範囲内での進捗となっています。

売上高の推移

連結売上高の四半期ごとの推移です。HENNGE One事業の売上高はすべてリカーリングの性質をもっており、四半期ごとに増加する傾向となっています。当四半期もHENNGE One事業の売上高は大きく伸長しました。

売上高(対前年同期比、3か月累計比較)

連結売上高の前年同期比は、スライドのとおりです。

売上総利益の推移

売上総利益および売上総利益率の四半期ごとの推移は、スライドのとおりです。

売上総利益(対前年同期比、3か月累計比較)

売上総利益および売上総利益率の前年同期比はスライドのとおりです。ARPUの向上により売上総利益率は上昇し、引き続き高い水準を維持しています。

営業費用の構造(対前四半期比)

営業費用の内訳の前四半期比は、スライドのとおりです。

営業費用の構造(対前年同期比、3か月累計比較)

営業費用の構造の前年同期比はスライドのとおりです。期初方針に基づきさまざまな施策を実施した結果、採用関連費用を含むその他販管費や人件費、広告宣伝費などが増加しました。

売上高と営業費用の推移

売上高と営業費用の四半期での推移は、スライドのとおりです。

従業員の推移

従業員数の過年度からの推移は、スライドのとおりです。当四半期末時点では、前期末比で11名の純増となりました。

事業トピックス

事業の進捗についてご説明します。事業トピックスはスライドのとおりです。

主な広告宣伝活動

第1四半期の広告宣伝活動です。当四半期は台北とバンコクで「HENNGE MEET UP! 2024」を開催するなど、リアルイベントを中心に合計60件超のイベントを幅広い地域で積極的に実施しました。

HENNGE One KPIのハイライト(対前期末比、3か月進捗)

KPIの進捗についてご説明します。前期末からのHENNGE Oneの各KPIの進捗は、スライドのとおりです。

HENNGE One KPI(対前年同期末比)

HENNGE OneのKPIの前年同期末比は、スライドのとおりです。

HENNGE One平均月次解約率の推移

平均月次解約率です。当四半期も、従来の解約理由に加え、価格改定をきっかけとした解約が発生しました。しかし、大きめの企業の解約は発生せず、平均解約率は期初想定よりも低くなりました。平均解約率の改善による業績への影響は小さい見込みです。

引き続き価格改定によるプラン移行は続くため、今後の動向を注視していきます。理論上の平均契約年数は15年以上です。

HENNGE One契約企業数と契約ユーザ数の推移

契約企業数と契約ユーザ数の四半期ごとの推移です。引き続き販売パートナーとの連携強化が進んだことにより、中小規模の企業からの契約を安定して獲得することができています。契約ユーザ数については、比較的大きめの企業から契約を獲得できたことや、解約による契約ユーザ数の減少幅が小さかったなどの背景もあり、大きく伸長しました。

HENNGE One ARRとARPUの推移

ARRとARPUの四半期ごとの推移です。当四半期は、2024年4月からの価格改定の影響のほか、単機能のプランを選択する大きめの新規顧客が多かったこと、新規顧客において各プランの中で最上位プランであるHENNGE One Proの獲得割合が上昇したことなどの特徴が見られました。

これらの複合的な要因により、当四半期のARRとARPUはともに増加しました。当四半期末時点で価格改定の対象となる既存顧客のうち、企業数ベースで約7割の新プランへの移行が完了しています。

引き続き、HENNGE Oneの価値をご理解いただくための活動を進めていきます。

2025年9月期の方針

2025年9月期の通期業績見通しに対する進捗をご説明します。2025年9月期は、コーポレート・ブランディングを強化し、中長期的なARR成長の加速と生産性向上を目指し活動しています。

連結業績見通し(通期)

連結業績見通しについては、2024年11月8日に発表した通期業績予想から変更はなく、スライドのとおりです。

売上高の進捗

事業別の売上高の過年度からの推移と、通期見通しに対する当四半期の進捗はスライドのとおりです。当四半期は順調に進捗しています。

営業費用(原価+販管費)の進捗

広告宣伝費と広告宣伝費を除いた営業費用の過年度からの推移と、通期見通しに対する当四半期の進捗です。コーポレート・ブランディングの強化といった中長期的なARR成長の加速に資する施策など、将来成長のための費用投下を継続していきます。

小林氏からのコメント

売上高は計画比でも順調に積み上がっていますが、第3四半期以降は価格改定による既存顧客のプラン移行の影響がなくなるため、売上高の成長率は上半期よりも低い水準で推移する想定です。

営業費用に関しては、計画に対して想定の範囲内でしっかりと進捗しています。成長投資については、年度を通じてしっかり実施していきたいと考えています。費用投下のタイミングによっては、この先の四半期でも利益の幅が変動する可能性があります。

引き続きの課題である採用については、当四半期で11名の純増ですが、状況の厳しさは昨年度とさほど変わりません。

昨年9月に実施した採用キャンペーンは、潜在的な採用候補者からの認知を向上することを目的としています。当社の仲間になっていただきたい方々が将来転職しようと考えた時に、HENNGEを想起していただき、当社への応募のハードルを下げることを目指した、ブランディング施策の中長期的な取り組みの一環です。

実際に、採用キャンペーン経由で直接応募してくださった方はあまり多くありませんでした。しかし、HENNGEへの応募者数はキャンペーン実施後、大幅に増加しており、定性的ではあるものの、さまざまな方面からHENNGEに対する認知度の向上も確認できています。今回の実施結果や得られた知見を今後の施策に活かしながら、これからも継続的にブランディング向上のための施策を広げていくことが重要だと考えています。

さまざまな中長期的な課題はあるものの、今期の業績見通しに対しては想定の範囲内で推移している認識です。

経営理念

天野:当社の成長戦略についてご説明します。HENNGEの経営理念は「テクノロジーの解放」です。私たちはテクノロジーが大好きで、テクノロジーが世の中を良くしていくと強く信じています。

この力をできるだけたくさんのお客さまに届けることによって、世の中を少しでもよい方向に動かしたいというのが私たちの思いです。

HENNGEは創業以来25年以上、この「テクノロジーの解放」を理念として掲げており、さまざまな分野、方法でテクノロジーを解放してきました。その結果、SaaSはテクノロジーの解放のためのもっともフェアで洗練された効率的な手段であるという考えに至っています。

そのため、私たち自身もSaaSを提供していますし、お客さまのSaaS活用を通した変革を応援していきたいと考えています。

LTV最大化

このようなテクノロジーの解放を通して、私たちがお客さまに届けているテクノロジーの総量、私たちの理念の実現の証左となるのが、LTV(ライフタイムバリュー)、すなわち私たちが保有する契約の総価値です。私たちの成長戦略は、LTVの最大化を目指しています。

LTVの最大化、つまり将来にわたって得られる累計売上総利益額の最大化を追求することで、さらなる事業成長のための投資を増額しても、安定的に利益を増やすことができるモデルを堅固なものにしていきたいと考えています。

現在、平均契約年数と売上総利益率は、すでに高い水準にあります。したがって、LTVの最大化にはARRの最大化が必要な状況です。私たちは投資対効果の高い活動を積極的に行い、ARRを積み増すことに注力します。

また、ARRは契約企業数、平均ユーザ数、ARPUの3つの要素に分解できます。私たちは現在、契約企業数とARPUの向上に注力することで、ARR成長を目指しています。

成⻑戦略の進捗(HENNGE One)

HENNGE Oneにおける3つのKPIの推移は、スライドのとおりです。

HENNGE Oneを主力とする当社グループのビジネスは、基本的にサブスクリプションモデルです。当期中に獲得した契約は、解約されない限り積み上がっていき、翌期以降の売上の基盤となっていきます。

HENNGE OneのARRは、順調にかつ安定的に積み上がってきています。特にこの数年、東京以外の主要都市でもクラウド型のワークスタイルに移行する企業が増加しており、この波を捉え、販売パートナーとの連携強化により、効率的に多くの中小規模の契約を獲得できています。

また、拡大する市場ニーズに対応した新サービス・新機能を数多くリリースすることで、ARPUも増加させることができました。

HENNGE One ARRの成⻑戦略

今後も既存事業の推進を軸に据えつつ、日本以外での地域拡大やM&A等に挑みながら、ARR200億円、さらにその先の事業成長をより盤石なものにしていきたいと考えています。

当四半期の所感

2025年9月期、ARR100億円の達成を目標とする期が始まりました。当四半期の業績は、過去と比較しても順調な滑り出しとなったと感じていますが、これまでの営業努力によって受注へとつなげることができた地道な活動の成果だと思っています。

2024年4月から続いている価格改定についても、大きなサプライズもなく進捗できていますが、気を緩めることなく、通期の業績目標の達成に向けて全社一丸となって進めていきたいと考えています。

ARR200億円、そしてさらにその先も事業を成長させ、企業価値の継続的な向上を実現すべく、ブランディング力や人材獲得力の向上といった課題の解決に資する活動にも引き続き取り組んでいきます。

以上、駆け足でしたが、当社の2025年9月期第1四半期の決算についてご説明しました。

司会者:質疑応答に移ります。なお、事前にご質問いただくことが多いと想定した項目については、当社のIRサイトQ&Aを開示しています。併せてご覧いただければ幸いです。

質疑応答:契約ユーザ数増加の要因について

質問者:契約ユーザ数の純増について、第1四半期は直近の四半期と比べても大きく伸長したと見ています。増加の要因として、新規契約と解約の抑制ではどちらがより純増に貢献したのでしょうか? 

小林:当四半期の状況として、新規の契約がかなり順調に動きました。解約もゼロではありませんが、低い水準で推移したと思っています。具体的な数値ではお示しできないのですが、新規の獲得状況が良く、加えて大規模なお客さまが何社か入ったことも、今回の契約ユーザ数の伸びにつながっているのではないかと思っています。

質疑応答:ARPU上昇の要因について

質問者:ARPUの考え方について教えてください。2024年4月からの価格改定によるプラン移行が引き続き行われているところで、前年同期比でのARPU向上に貢献していると思います。それ以外の要因として、新規顧客の獲得状況について、大きめのお客さまは単機能プランを選択される方が多く、最上位プランのHENNGE One Proの獲得割合が増えているというご説明がありました。平均のARPUに対して、それぞれどのように効いてくると見ておけばよいでしょうか?

小林:具体的な数字でお伝えができないのですが、ARPU上昇については価格改定が最も貢献している一方で、当四半期の新規の獲得状況も影響しています。

新規の大きめのお客さまの獲得については単機能プランを選択されており、全体から見ると低い単価で入ってきているので、ARPU向上への影響度は限定的です。

HENNGE One Proは最上位プランですが、大きな規模で獲得できている状況ではまだないため、こちらも影響は限定的かと思っています。

ただし、HENNGE One BasicからHENNGE One Proに移行するお客さまもいらっしゃいます。移行に積極的に取り組み、結果としてARPUをもう少し上げられるようになればと思っています。

質疑応答:広告宣伝費について

質問者:広告宣伝費の投下状況について、第1四半期は期初計画どおりになっているのでしょうか? それとも、期ズレが起きているのか教えてください。

小林:すべてが計画どおりというわけではないですが、大きな期ズレはないという認識です。期初計画が着々と実行されているフェーズだと認識しています。

質疑応答:HENNGE One Proの新規獲得について

司会者:「ARRの成長について、昨年4月からの値上げ効果と、新規獲得顧客の比較的高いプランへの加入が多かったということでした。新規顧客の比較的高いプランへの加入については、御社の営業努力によるものでしょうか? もしくは、たまたまそのような契約が多かったのでしょうか? 今後も、このような傾向が継続しそうなのか教えてください」というご質問です。

小林:これまでに積み重ねてきた営業努力が一番かとは思っています。もちろんそれだけではなく、マーケットのニーズと、サイバーセキュリティに関連するインシデントを聞かない日がないという社会になっている中で、世の中がその脅威に対するサービスを導入していかないといけないというトレンドになっているのだろうとも思います。

その課題に対するソリューションを実際に搭載しているのがHENNGE One Proですので、関心の度合いが上がっているのではないかと考えています。したがって、これまでの地道な営業努力と相まって当四半期のような結果が出てきているのではないかとは思いますし、今後もおそらくそのトレンド自体はあまり変わらないと思っています。

我々は2024年4月に価格改定を行いました。SuiteプランのHENNGE One Basicを標準価格800円に設定し、さまざまな機能をどんどん強化しているHENNGE One Proを1,000円に設定しています。その結果、お客さまにとってもちょうどよいサービス群が整い、HENNGE One Proでリーズナブルなサービスの提供を実現できていると認識しています。

質疑応答:第1四半期の新プラン移行割合について

司会者:「第1四半期での新プラン移行割合は何割になったのでしょうか? 2024年9月期末時点では5割程度だったと思います」というご質問です。

小林:対象となる企業数ベースで約7割となっています。

質疑応答:今期の費用増減と認知度向上策について

司会者:「2025年9月期の費用増減について教えてください。福岡オフィスの増床があったようですが、増床費用は2024年9月期より減少するイメージでしょうか? 認知度向上施策の費用投下の見通しについてもお聞かせください」というご質問です。

小林:オフィスの増床費用については、2024年6月の本社オフィス増床に伴って、2024年9月期の下半期に費用が発生しました。2025年9月期は通年で費用がかかるため、前期よりも増加すると考えています。福岡オフィスの移転先の規模はそれほど大きくないため、かなり限定的な影響だと思っています。

認知度向上施策の費用投下の見通しについては、現時点では最終的な施策は決まっていません。2024年9月に採用キャンペーンを実施した結果、採用応募者数の増加にある程度つながったと認識しています。その際に得られた知見を活用し、何らかの施策につなげていく必要があると考えています。

現在の段階で十分な人材を採用できなければ、将来的な成長の実現可能性が低くなってしまう恐れがあります。そのため、しっかりと取り組んでいきたいと考えています。

採用における認知度という観点でお話ししましたが、採用だけではなくHENNGEというブランドの認知力もしっかりと向上していきたいと思っています。そのための施策にもある程度の費用が充てられるのではないかと思います。詳細が決まり次第発表しますので、続報をお待ちください。

質疑応答:当四半期のトピックスについて

司会者:当四半期のトピックスについて、改めてお聞かせいただけますか?

小林:2025年9月期はHENNGEにとって非常に重要な年になると思います。HENNGE OneのARRを100億円に到達させること、グループ全体の売上高100億円を達成することなど、重要な期が始まったと認識しています。この目標については数年前からお伝えしており、ようやくARR100億円の達成が現実味を帯びてきました。我々としては、順調に着々と進捗していると考えています。

われわれの契約状況に季節性はあまりないものの、契約更新される方々は3月が比較的多くなっています。第1四半期は解約率が少し改善しましたが、今後もしっかりと気を引き締め、真摯に対応していきたいと思います。

ARR100億円が現実味を帯びている中で、その先もしっかりと考えていく必要があると考えています。ARR200億円の実現、その先のARR1,000億円も見据え、継続的に取り組んでいかなければならないと思っています。

第1四半期末時点で営業利益は非常に好調ですが、通期業績予想を変更しているわけではなく、活動自体は期初想定の範囲内で順調に進捗していると認識しています。そのため、今後の営業利益については、ボラティリティがあるとお考えいただければと思います。

質疑応答:新規獲得の業種および地域について

司会者:「新規獲得が順調とのことですが、どのような業種や地域が多いのでしょうか? 特に大規模なものはどのようなところか教えてください」というご質問です。

小林:ここ最近は製造業、例えば自動車関連の企業が増えていると認識しています。

天野:地域的には、東京以外でも比較的規模の大きなお客さまからの受注が増えてきていると思います。

小林:全体として業種による偏りはそれほどないため、幅広いニーズがあるサービスだと実感しています。

質疑応答:売上高進捗率について

司会者:「SaaSモデルである御社の特性上、売上高の進捗率約24パーセントは非常に高い進捗率でのスタートだと思いますが、社内計画対比ではいかがでしょうか? 想定よりも契約ユーザ数の獲得が多く、ARPUの伸びが強かったのか教えてください」というご質問です。

小林:総括すると、想定の範囲内です。契約ユーザ数の獲得が多く、大きめのお客さまがこのタイミングで入っていただきました。企業あたりの契約ユーザ数は、われわれがコントロールするのがなかなか難しい要素ではありますが、この四半期で入ってきてくださったのは、ある程度想定の範囲内だったと考えています。

一方で、想定と違ったのは平均月次解約率についてです。解約率については、前回や前々回の決算発表でもお伝えしたとおり、価格改定の影響で上昇する可能性があると想定していました。しかし、当四半期に関しては、予想に反して低下しました。

その影響もあり、当四半期末時点での売上高の進捗はそれなりに推移しているような状況になったと認識しています。ARPUの伸びも要因の1つですが、それよりも解約が少なかったことが大きく影響したと考えています。

質疑応答:HENNGE One新プランへの移行について

質問者:HENNGE Oneの新プランの移行割合は、第1四半期末で約70パーセントとのことでした。進行中の3月までの第2四半期で、基本的には100パーセントに達する見込みという進捗状況でよろしいでしょうか?

小林:価格改定の対象となる方々に関しては100パーセントになる予定です。第3四半期、第4四半期については、既存のお客さまは基本的に新プランをベースに契約が更新されるため、上半期とは異なり、ARPUやARRの向上効果は薄くなると思います。

もちろん今回の価格改定によって、過去の単価と比べると上昇しています。高単価で新規契約していただければ、ARPUの向上になると思います。既存顧客の価格改定自体は第2四半期までで一巡しますので、当四半期や第2四半期と比べると、第3四半期と第4四半期への影響度は低下するのではないかと考えています。

質疑応答:大規模企業の新規導入について

司会者:「新規顧客のうち、大規模な企業では契約ユーザ数の獲得が多かったとのことですが、契約時は企業単位で導入されていますか? それとも、まず特定の部署で導入され、その後で部署が増えていくのでしょうか?」というご質問です。

小林:基本的には全社導入が前提となっています。セキュリティ商材であるため、1部門のみで導入するケースは少ないです。企業のIT管理者からみても、企業の中に複数別々のセキュリティ商材が存在するのは好ましくない状況だと考えられます。そのため、あまり起こり得ない話だと思っています。

質疑応答:本社移転の狙いについて

司会者:「本社移転の狙いについて、詳しく教えてください」というご質問です。

天野:現在の東京本社のオフィスには2007年からずっと入居しており、会社の従業員数が増えるたびに増床を繰り返してきました。今回、現在のビルから移転し、どこかに新たに移るべきかという議論を踏まえ、ブランディング施策などの要素も併せて考慮し決断しました。

渋谷に長年拠点を構えていた会社として、今後も渋谷で続けるべきか、他のエリアを探すのかを広く検討した結果、総合的に勘案し、新宿の新しいビルに移転することに決めました。

質疑応答:新規顧客獲得の状況について

司会者:「売上高の分母が大きくなっていますが、成長率は鈍化せず新規顧客獲得が非常に強い状況です。新規顧客獲得は他社からの切り替えなどがあるのでしょうか? それとも、純粋に新規で御社のサービスを導入しているのでしょうか?」というご質問です。

小林:切り替えがないわけではありませんが、我々の平均月次解約率を見ていただくと、非常に低い水準であることがわかると思います。

スイッチングコストが非常に高いサービスであると認識しているため、他社からの切り替えはあるものの、大半は新規の流入だとお考えいただければと思います。

質疑応答:第2四半期以降の契約企業数、契約ユーザ数の伸びについて

司会者:「第1四半期は契約企業数と契約ユーザ数の伸びが高かったと感じますが、第2四半期以降の伸びはどのように考えればよいでしょうか? また、大きめの企業を第2四半期以降でも獲得できるかについても教えてください」というご質問です。

小林:契約企業数に関しては、パイプラインは順調に積み上がっていると感じており、契約企業数を増加させるポテンシャルはあると思っています。契約ユーザ数に関しても、パイプライン上に大きめのお客さまは含まれているため、増加の余地はあると思います。

一方で、契約ユーザ数に関しては、我々でコントロールするのが難しいため、第2四半期以降に結果を見ながらお話しさせていただければと思います。

質疑応答:ARR目標達成に向けた認知度向上とリスクについて

司会者:「中期計画であるARR200億円や、長期ターゲットのARR1,000億円について、御社の認知度向上や東京以外の顧客への広がりを含めて営業が広がることで、達成の確度が高まるのでしょうか? リスクはあるのか教えてください」というご質問です。

小林:HENNGEの認知度が上がって、IDaaSやサイバーセキュリティを提供している会社という認知が上がればと思いますが、現時点ではまだ弱いと感じています。認知度を強化しない限り、ARR200億円やその先の1,000億円という目標には到達が難しいと考えていますので、引き続きチャレンジを続け、そのための活動も実施していきます。

ARR1,000億円に関しては、今後トラックレコードを作りながらお話しさせていただければと思っています。

一番のリスクとしては、直近ではやはり採用の部分です。マーケットには、お客さまになり得る方々はまだ多くいますので、今後の顧客獲得を進めていくメンバーが不足していることが今までの課題であり、現在も解消していません。そのため、ブランド力の強化とともに、このギャップを埋めていくべきと考えています。

天野:今回見ていただいた業績が人材獲得力の向上にもつながると信じています。会社のことを深く理解した潜在的な採用候補者が、HENNGEにいい印象を抱いて、志望度を高めてくれることも期待しています。

天野氏からのご挨拶

天野:本日は、いつも以上に多くのご質問をいただき、大変やりがいがありました。ありがとうございました。第1四半期は、大変好調でよい滑り出しになったと認識しています。引き続き気を緩めることなく、通期の業績目標を達成できるよう、全社一丸となってがんばっていきたいと思います。今後とも、よろしくお願いします。

配信元: ログミーファイナンス

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